江口のりこが言い放った“美しく正しい”一言 『これは経費で落ちません!』森若×太陽の恋も加速
多部未華子が主演を務めるオフィスドラマ『これは経費で落ちません!』(NHK総合/毎週金曜22時)。青木祐子氏の同名小説シリーズが原作で、領収書や請求書を通じて見えてくる思わぬ人間模様がコミカルに描かれている。
第6話は「うさぎとタイガーの巻」。後半戦突入にふさわしく、存在感のある強烈な2大新キャラが投入された。また、今回の放送回では前話からの流れを受けて様々な人間関係に前向きな変化、前進が見られた。
「タイガー」は経理部に中途入社してきた新メンバーの麻吹美華(江口のりこ)。フェアであることを第一信条とする麻吹は、秘書課を通す社長案件、通称「特別枠」についても見て見ぬ振りができず全てを白日の下に晒そうとする。自論を曲げようとせず柔軟性皆無の麻吹に、流石の森若さん(多部未華子)も辟易し、経理部全体にも不穏な空気が流れる。
一方、追われる側の「うさぎ」は秘書の有本マリナ(ベッキー)だ。地方の旅館に商品を納品した代金として、彼女が直接経理部に現金を持参して入金処理を依頼する。商品の納品から半年後の入金だったことなどを不思議に思った麻吹は、真実を暴こうと意気込み、反対に有本の策にまんまとはまってしまう。
衝突し合いながらも、山田太陽(重岡大毅)が予言した通り麻吹の愚直さや裏表のなさ、そして何よりも「自分自身に勝って成長しなければ。誰だって人は変われます」という言葉に、彼女に対する見方が徐々に変わっていく森若さん。本件に関して抱いた違和感を「特別枠」だからと言って見過ごすことなく向き合うことを決意。
不正を突き止めた際に有本に言われた「人の人生、滅茶苦茶にして楽しい?」という悪意の込められた問いかけに対して、すかさず麻吹が言い放った一言に、思わず涙ぐんでいるかのような森若さんの姿が印象的だった。
「滅茶苦茶にしたんじゃないです、救ったんです。犯罪を隠しながら一生を過ごすという最悪の人生から」と即答した麻吹の公明正大さは美しく、そして優しかった。
前話に明かされた森若さんの新人時代の苦い思い出が、ここにきてフッと解消されていったように見受けられた。