タロン・エジャトンが語る、『ロケットマン』エルトン・ジョンの役作り 「エネルギーを意識した」

『ロケットマン』タロン・エジャトンが語る

「キャラクターとしての要素が強い役を演じることが好き」

ーーエルトン・ジョン本人もあなたのパフォーマンスを大絶賛していましたね。

エジャトン:「マスターピース!」と言っていたね(笑)。「まるで自分を見ているようだ」とも言ってくれたし、「変えてほしい部分も何一つないくらい」と、直球の褒め言葉ももらったよ。本人にそう言ってもらえるのはやっぱり嬉しかったね。

ーー演じる前には何か話し合いもしたんですか?

エジャトン:いろんな話をしたけれど、大半は、どう演じるかとか直接映画に関わることではなくて、プライベートなことだったよ。そういう彼自身のプライベートな話を情報として知っていることで、「こういう経験があるから、こういうことをやっているんだ」と参考になることがすごく多かったんだ。だから、「この人とはどういう関係だったの?」とか「この人についてはどう思ってたの?」みたいな質問をよくしたね。両親について、特に母親との関係性が今のエルトンに繋がっている部分が多いと思ったから、そういう話は結構たくさんしたかな。

ーーエルトン・ジョンの楽曲や彼自身に寄り添った演出が印象的でした。『イーグル・ジャンプ』でもタッグを組んだデクスター・フレッチャー監督との仕事はあなたにとってどんなものですか?

エガートン:デクスターは素晴らしい映画監督で、ほかの監督とは全く違う、唯一無二のものを持っている人。とにかくエネルギッシュで、一緒に仕事するのがすごく楽しいんだ。君が言うとおり、今回の『ロケットマン』でも、エルトンの楽曲と映画そのものをうまく組み合わせた物語の伝え方をしている。彼との仕事は、お互いの良さを引き出すことができるから、今後も彼と一緒にもっと作品を作っていけたらなと思っているよ。

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ーー今回演じたエルトン・ジョンもそうですが、『キングスマン』シリーズのエグジー、10月18日に日本公開となる『フッド:ザ・ビギニング』のロビン・フッドなど、キャラクターとして強く印象に残る役柄を多く演じているイメージです。自身の中で何か演じる役へのこだわりがあれば教えてください。

エガートン:お金だよ。いったいいくらもらえるか……というのは冗談で(笑)、まさに僕はキャラクターとしての要素が強い役を演じることが好きなんだ。それに、今までやったことがない、独自性のある役柄というのもあるかもしれない。自分ではない誰かに“変身”できるというのがポイントだね。今回のエルトンにしたって、見た目も振る舞い方も、普段の自分とはまったく違うわけだからね。これからもいろんな役を演じて、多くの人に喜んでもらえると嬉しいね。

(取材・文・写真=宮川翔)

■公開情報
『ロケットマン』
全国公開中
出演:タロン・エジャトン、ジェイミー・ベル、ブライス・ダラス・ハワード、リチャード・マッデン
監督:デクスター・フレッチャー
脚本:リー・ホール
製作:マシュー・ヴォーン、エルトン・ジョン
配給:東和ピクチャーズ
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