宮沢氷魚が残した杏への“優しい傷” 『偽装不倫』不器用な恋は思わぬ終焉へ

『偽装不倫』宮沢氷魚が残した“優しい傷”

 全員が、失う悲しみに暮れた『偽装不倫』(日本テレビ系)第8話。丈(宮沢氷魚)は病気のため手術を受けることを決意するが、もし助からなかった時に鐘子(杏)を傷つけまいと別れを告げる。一方鐘子は、自分が本当は独身であったことをついに明かした。しかしその直後に、丈に独身であることを理由に振られてしまい、涙する。さらに葉子(仲間由紀恵)は、風太(瀬戸利樹)に結婚していたことがバレてしまう。風太に直接会って話そうと待ち合わせをしていたところ、賢治(谷原章介)に不倫現場を見られてしまい、賢治にも関係がバレてしまった。賢治は現実を受け入れられないで今まで通り優しく振舞っていたが、現実を突きつける葉子の話を聞いて取り乱す。葉子もそんな賢治の姿に驚き、風太には別れを告げるのであった。

 これまで隠し続けてきた嘘が一気に明かされ、物語は大きく進展した。今回の『偽装不倫』では、真実が明かされることで均衡を保っていた関係が崩れていく。賢治のように、葉子を怪しいと思いながらも嘘を真実だと信じて付き合うことで救われる人もいる。風太も、葉子を怪しいと思っていたことはあると鐘子に話したように、それぞれ心のどこかで相手に懐疑的だった部分を押し殺して付き合っていたのだろう。それが一気に現実として自分の前に突きつけられた時、それぞれの登場人物のリアクションには個性が表れた。

 賢治のように取り乱しつつもまたなかったことのようにする人もいれば、風太のように全てを受け止め、それでも望みを捨てない者もいる。そして丈のようにさらに嘘を重ねて相手を守ることもある。こうして各々は新たなステップに歩みを進める。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる