山田裕貴が語る、雪次郎とのシンクロ率 『なつぞら』脚本・大森寿美男に「不思議な力を感じます」

山田裕貴が語る、雪次郎とのシンクロ率 『なつぞら』脚本・大森寿美男に「不思議な力を感じます」

「3人とも愛の深い方」


ーー雪次郎として、父親である雪之助(安田顕)の気持ちについてはどう思われますか?

山田:厳しさの中に愛情を感じます。たとえば(菓子職人を)辞めたいと言った時、謝って「コイツの気持ちが変わるまで、一緒に働く」っていうのはすごいこと。僕でもそうするかなって思ったけど、なかなかその選択肢は出てこないよなって。叱るわけではなく、何も言わずに見守る。僕の父もそういう人だったので、(胸元で手をワシャワシャと動かしながら)「も~う、やめてくれ」って感じですよね。心がザワつくっていうか。だから、不思議とヤスケンさんといる時、父といるような感覚がしてちょっと緊張するんですよ(笑)。

 一方の母親(小畑妙子/仙道敦子)は「母ちゃんには謝らなくていいから」っていう優しさの愛。ばあちゃん(小畑とよ/高畑淳子)は、俯瞰して見ている愛情。三者三様の愛をビシビシ感じて、雪次郎は自分の(演劇を)やりたいっていう思いを伝えなきゃいけないと決めていくんだろうなと感じました。

ーー小畑家のシーンは、大好評ですね。

山田:おもしろいですよね(笑)。とにかく好きです、本当に好きです。3人とも愛の深い方だし、すごく優しく見守ってくれて、テストやリハでは「好きなようにやりなさい」と。雪次郎にかき乱されて家族の気持ちが動いていくシーンが多いので、僕が相手のためにあるお芝居をして、キャッチボールできれば良いシーンができるんじゃないかなと思いながらやっていました。

ーー自分がやりたいことと、期待されていることの違いがあることへのジレンマについてはどう思いますか?

山田:雪次郎の場合、一人息子で逃げ場がないんですね。でも、きっと好きなことをやれない人たちの方が多いと思うんです。生きていかなきゃいけないから、仕方ないって思ってしまう。雪次郎には、それを振り切る強さみたいなものを最初からすごく感じましたし、僕的には「よく言ったな」と。一回きりの人生だから、やりたいことをやらないのは僕の中でもったいない気がしていて。僕もやりたいことをやらせてもらっている以上、死ぬ気でやらなきゃいけないと思っています。

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