『わたし、定時で帰ります。』“新人時代”だからこそできることがある 双方向的に学びを得る姿勢

『わた定時』変化を受け入れるときの摩擦

 そんな中、晃太郎に連れ出されて、初めてフットサルを経験した結衣。ボールの蹴り方も、相手との距離感もわからず、空振って、ぶつかって、転んで、汗まみれ。疲労具合に対して、全く戦力にもなれていない不甲斐なさ。仲間に“迷惑しかかけていない“という、独特の居心地の悪さ。そんな「やったことないのだから、できなくて当たり前」を、人は新しいチャレンジをしていないと忘れてしまうものなのだと、ハッとさせられる。

 新しい環境に飛び込んだ本人も、そして新しい仲間を迎え入れる側も、どちらにとっても“変化“なのだ。飛び込む側だけに、なってほしい像を押し付けて、迎え入れる側が待っているだけでは、チームは育たない。その人が入ることで、どう良くなるのか、というイメージを共有し、そこに到達するまでに出てくる課題に協力体制を組んでフォローしていく。それがチームの強みだ。

 そして、フォローしている中で、いつもとは違う視点で考えるきっかけになったり、新しい刺激をもらったりと、新人から学ぶことも多い。そうして、双方向的に学びを得ていく姿勢こそが、変化を進化にしていくのだ。

 もちろん、変化はやはりしんどい。どちらの立場であっても、うまく立ち回れない自分に苛立ち、落ち込む。それでも、変化を受け入れることでしか、人は人とつながることはできない。「辞めたい」とボヤくのか、「なってない」と嘆くのか、それとも「だから飽きない」と笑えるのか。そのスタンスが、あなたの働き方を決めるかも知れない。

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(文=佐藤結衣)

■放送情報
火曜ドラマ『わたし、定時で帰ります。』
TBS系にて毎週(火)22:00~放送
原作:朱野帰子『わたし、定時で帰ります。』シリーズ(新潮社刊)
出演:吉高由里子、向井理、中丸雄一、柄本時生、泉澤祐希、シシド・カフカ、内田有紀、ユースケ・サンタマリアほか
脚本:奥寺佐渡子、清水友佳子
演出:金子文紀、竹村謙太郎
プロデューサー:新井順子、八尾香澄
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/watatei/

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