4月30日はラース・フォン・トリアー62歳の誕生日 『ハウス・ジャック・ビルト』メイキング写真

L・V・トリアー最新作メイキング写真

 6月14日に公開される『ハウス・ジャック・ビルト』のメイキング写真が公開された。

 本作は、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『アンチクライスト』『ニンフォマニアック Vol.1/Vol.2』などのラース・フォン・トリアー監督最新作。1970年代の米ワシントン州を舞台に、アートを創作するかのように殺人に没頭する、建築家になる夢を持った技師ジャックの5つのエピソードを通じて、“ジャックの家”を建てるまでのシリアル・キラー12年間の軌跡を描く。

 本日4月30日がトリアー監督の62歳の誕生日であることを記念して、本作のメイキング写真が公開。マット・ディロン、ブルーノ・ガンツと話をするトリアー監督の姿が捉えられている。

 長編デビュー作『エレメント・オブ・クライム』で第37回カンヌ国際映画祭コンペティション部門での正式出品が決定し、『奇跡の海』では第49回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞したトリアー監督。さらには、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で第53回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを受賞するなど、若かりし頃からその才能を発揮し、世界中から熱い注目を集めてきた。また、『セレブレーション』で知られるトマス・ヴィンターベア監督らと共に、過度な特殊効果やテクノロジーの使用を禁じ、映画本来の伝統的価値へと立ち返ることを推進する運動“ドグマ95“を立ち上げ、ヨーロッパ映画賞2008で世界的貢献賞を受賞した。

 一方、露骨な性描写や過激すぎるグロ描写などあらゆるタブーに物怖じせず大胆なテーマに切り込み、観る者を挑発するかのような独特の作風も持ち合わせていることから、新作を発表するたびに物議を醸す映画監督としても知られており、第64回カンヌ国際映画祭では、衝撃の問題発言で、映画祭そのものから追放を余儀なくされた。

 そんなトリアー監督が、待望のカンヌ復帰を果たした本作では、建築家になる夢を持つハンサムな独身の技師ジャックが、ある出来事をきっかけにアートを創作するかのように殺人に没頭していくという、過激さとシュールさが融合した展開が繰り広げられていく。カンヌ国際映画祭上映時は、劇場は途中退出者の嵐と、盛大なスタンディング・オベーションに包まれるといった両極端の反応が巻き起こっており、無修正完全ノーカット版上映が決定した日本公開にもさらなる期待がかけられている。

 これまで生み出した作品について、トリアー監督は「今でも『ドッグヴィル』が最高だと思っている。ものすごく良く書けているから。かつてタランティーノも“もし戯曲だったらピュリッツァー賞を獲っただろう”と言ってくれた」と自信たっぷりに振り返る。本作についても、「観客はシリアル・キラーものだと最初からわかっている。だから彼らも落ち着いTE観られるし、楽しいことが起こりそうだぞという気持ちで映画に接することができるんだと思う。でも、それに対して期待とはちょっと違う映画を作っている」と明かしている。

■公開情報
『ハウス・ジャック・ビルト』
6月14日(金)新宿バルト9、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督・脚本:ラース・フォン・トリアー
出演:マット・ディロン、ブルーノ・ガンツ、ユマ・サーマン、シオバン・ファロン、ソフィー・グローベール、ライリー・キーオ、ジェレミー・デイビス
配給:クロックワークス、アルバトロス・フィルム
原題:The House That Jack Built/R18+
(c)2018 ZENTROPA ENTERTAINMENTS31,ZENTROPA SWEDEN,SLOT MACHINE,ZENTROPA FRANCE,ZENTROPA KOLN
公式サイト:HouseJackBuilt.jp

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