五月病の新社会人に宛てたメッセージ 『白衣の戦士!』中条あやみが周囲の人々を変えていく

『白衣の戦士!』中条あやみが周囲を変えていく

 中条あやみ演じる新米ナースの立花はるかが奮闘する姿を描く『白衣の戦士!』(日本テレビ系)。第2話でも、相変わらず指導係のベテランナース・夏美(水川あさみ)からダメ出しされる日々が続いていた。何度ダメ出しをされてもへこたれず、貪欲に仕事を覚えようとするはるか。まさに猪突猛進の4文字がそのまま当てはまるようなまっすぐさを持った存在感を発揮する。

 前半で特に気になるのは、中条の振り切った演技も含めて非常に漫画チックに描かれている点だ。登場人物たちの行動には、さりげない効果音が付与され、漫画の1コマを切り取ったような表情カットを多用。水曜日の22時という週の折り返しに、心を楽にして観られるようなお仕事ドラマになっているのだ。

 そして、今回はるかに恋の兆しが。仕事帰りスーパーに寄ったはるかは、1人鍋セットに手を伸ばしたところ、同じ寮に住む同期の新米ナース・斎藤(小瀧望)の姿を見かける。タダ飯に預かろうと半ば強引に斎藤の部屋に上がり込んだはるかは、雑炊までしっかりと鍋を堪能。たらふくビールを飲み、目が覚めたら同じベッドで一晩を過ごしてしまっていた。結果からいうと何も起きてはいなかったのだが、これを機にはるかの斎藤を見る目に変化が訪れる。

 そしてはるかと夏美が今回担当することになったのは、胃潰瘍で入院してきた真理子(堀田真由)。実は真理子は斎藤の大学時代の元カノで、大学卒業後大手銀行に就職、順風満帆なようだがどこか影がちらつく。真理子はいわゆる五月病。新生活におけるストレスで仕事をやめようかとまで思い詰めている。さらに、真理子にとって病床というのはさらに追い討ちをかける。病に臥せっている時は誰もが心も弱らせてしまう。がむしゃらに頑張ってきた人にとって、「ここまでの道は正しかったんだろうか」と立ち止まって考えてしまう時間を与えてしまうのだ。思い悩む時間は非常に大切だが、タイミング次第ではそれは罪にもなる。

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