水谷豊、『轢き逃げ』撮影期間に若手に神戸牛をご馳走 「そうでもしないと悪口を言われますから」

水谷豊、監督第2作でサスペンスに挑む

 壇は、「あまり本読み込まずに顔合わせに行ったら、監督からメールで「壇ちゃん完璧でした」と言われ、冗談なのか皮肉なのかと(笑)。でも水谷監督の意図は、私があまり色をつけすぎないことを求めていらっしゃるのかなと」と裏話を披露。そのことについて水谷は、「僕はそれ以前に、オファーして返事が来るまでがサスペンスだったんです。断ってくる時は2つ理由があって、スケジュールが合わないか、単純に出るのが嫌か。どっちだろうとドキドキしていました。出てくれることがわかった時は本当に嬉しかったです」と胸中を明かした。

岸部一徳、檀ふみ、小林涼子、中山麻聖

 岸部は、監督としての水谷の魅力について「挑戦する人ですね。僕だったらこれだけ長くやってきて監督をやってみるって絶対にしないんですけど。でも何歳になっても挑戦を続けるところは尊敬しています。撮影現場でも常に挑戦で頭が下がります」と賞賛した。

石田法嗣、毎熊克哉、手嶌葵、水谷豊

 また主題歌を務めた手嶌は「展開にドキドキして、自分の心の良心に訴えかけてくるような作品でした。お客さんの想像力の邪魔にならないように歌わせていただきました」とコメント。水谷は「本当にすばらしいですね。最初に手嶌さんの名前が出たんです。手嶌さんの声しかないとなりました」と製作秘話を語った。

 実は岸部が演じたベテラン刑事・柳公三郎は、水谷が岸部をイメージして脚本を書いたそうで、「もしも僕が刑事なら、こういう刑事なんだろうなという感じでした。なのでそれを残しながら演じるのが、意外と難しかったんです」と自身に近いからこその苦労を明かした。

 水谷は「イメージは一徳さんで本を書きました。そして撮影に入る1年前くらいには一徳さんのスケジュールも抑えたんです」と願っての配役だったことを明かす。すると岸部は「1年後の予定なんて何も決まってないよ」と笑いながら返した。

 撮影の大部分は神戸でロケが行われた。小林は「監督から『若い子たちでご飯に行っておいで』と軍資金をいただいて、4人で神戸牛をご馳走になりました。ものすごく美味しくて、一番神戸を感じた瞬間でした」と水谷の懐の広さを明かすと、水谷は「そうでもしないと悪口を言われますから」と照れ隠し。中山、石田、小林、毎熊は「ごちそうさまです!」と舞台挨拶の場を借りて改めてお礼をし、水谷は「今言うんですか!?(笑)」と驚いた様子。会見は終始和気あいあいとしたムードで進行した。

(取材・文=安田周平)

水谷豊
中山麻聖
石田法嗣
小林涼子
毎熊克哉
壇ふみ
岸部一徳
手嶌葵
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水谷豊
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石田法嗣
小林涼子
毎熊克哉
壇ふみ
岸部一徳
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■公開情報
『轢き逃げ 最高の最悪な日』
5月10日(金)公開
監督・脚本:水谷豊
出演:中山麻聖、石田法嗣、小林涼子、毎熊克哉、水谷豊、檀ふみ、岸部一徳
配給:東映
(c)2019映画「轢き逃げ」製作委員会
公式サイト :hikinige-movie.com

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