『まんぷく』はなぜ愛されたのか? 長谷川博己と安藤サクラが教えてくれた人生の歩み方

『まんぷく』はなぜ多くの人に愛されたのか?

 小腹がすいたとき、忙しい仕事の合間、受験勉強の夜食、あるいは萬平のように朝ごはんに食べる人も? 湯をかけて待てば完成するラーメンは、今や私たちの生活に当たり前のように存在する。でも、その「当たり前」を作り上げたのは、福子や萬平のようにただひたすら諦めずに努力を積み重ねてきた人々のおかげなのである。即席ラーメンに限った話ではない。ありとあらゆる身の回りの「当たり前」な存在の裏には、福子たちのようなドラマが隠されているのだと思うと、ちょっと世界が変わって見える。

「生きてさえいれば、希望はあるということや」

 誰の言葉だったか覚えているだろうか? そう、三田村亮蔵(橋爪功)の言葉である。萬平が捕まったとき(3度目のとき)に、三田村は福子にこの言葉をかけて励ましたのだった。福子はいつだって萬平のことを信じ、支え、ときに引っ張ることで、成功を手にしてきた。たとえどんな形であれ、目の前にある“希望”を繋ぎとめてきたのだ。強く、元気で、クレバーで、たくましくあり続けた福ちゃん。半年間、最高の朝ドラをどうもありがとう。

(文=國重駿平)

■放送情報
NHK連続テレビ小説『まんぷく』
10月1日(月)〜2019年3月30日(土)【全151回】
作:福田靖
出演:安藤サクラ、長谷川博己、松下奈緒、要潤、大谷亮平、桐谷健太、瀬戸康史、岸井ゆきの、松井玲奈、深川麻衣、中尾明慶、毎熊克哉、加藤雅也、牧瀬里穂、西村元貴、松坂慶子ほか
語り:芦田愛菜
制作統括:真鍋斎
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/mampuku/

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