コリン・ファレルが語る、実写版『ダンボ』に込められたメッセージ 「違いを受け入れることが大切」
「役者としていろんな人の人生を経験してみたい」
ーー今回、ティム・バートン監督と初めて一緒に仕事をしてみてどうでしたか?
ファレル:サプライズの連続だったよ(笑)。彼はとても傑出した人物で、ユーモアがあって謙虚で心優しいんだ。近くで見ていて一番素晴らしかったのは、彼の情熱だね。製作過程全てにおいて、ガッツリと作品に向き合っているんだ。監督によってはプロセスの一部を他の人に任せたりもするけど、彼は一切そういうことはしない。モニターを見ているときも、前のめりで(実際に真似をしながら)こんな感じなんだ(笑)。その姿を見ているだけで、僕はもう感動してしまったよ。
ーー近年、活動の幅がより一層広がったように感じるのですが、何か心境の変化でもあったのでしょうか?
ファレル:いや、自分の中ではあまり考えていないんだ。作品にもよるし、もちろん生計を立てるために稼ぐ必要もあるから、役者としての自分の情熱と金銭的な面のバランスを取りながら、自分が好奇心を持ったり、掘り下げたいと思えるものを求めているよ。ひとつ言えるのは、繰り返しはしたくないんだ。世界には大きいものから小さいものまで、いろんな物語がある。大小関係なく、僕は役者としていろんな人の人生を経験してみたいと思っているんだよね。あとは監督もすごく重要だね。初めて監督をやる人からベテランまで、キャリアに関係なく、この人と一緒に作品を作りたいと思えるかだね。
ーー本当に作品次第ということなんですね。
ファレル:そうなんだ。意図的に何かこうしようというわけではなく、もっと有機的なこと。計算しているように見えるかもしれないけれど、全然そういうことではないよ。最近は、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』や『ダンボ』みたいな大きな作品と出会えてすごく嬉しかったんだ。小さい作品が続けば大きい作品をやりたくなるし、大きい作品が続けばまた小さい作品をやりたくなるんだよ。
ーーでは最後に、今回の作品を通してあなたがもっとも伝えたいメッセージをお願いします。
ファレル:やっぱり多様性を受け入れることの大切さだね。違いということに対して、恐怖心を抱くのではなく、好奇心を持って受け入れるということ。人生を生きていく中で、違いというものを大いに祝福して受け入れていけない人生って、果たして人生と呼べるのかどうか僕にはわからないね。
(取材・文=宮川翔)
■公開情報
『ダンボ』
全国公開中
監督:ティム・バートン
出演:コリン・ファレル、エヴァ・グリーン、マイケル・キートンほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved
公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/dumbo.html