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『まんぷく』内田有紀が“みんなの親”に 物語を支え続けた包容力

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 夢枕に立つ咲(内田有紀)は、これまでの『まんぷく』(NHK総合)で何度も福子(安藤サクラ)や鈴(松坂慶子)のそばで寄り添ってきた。家族や萬平(長谷川博己)のことで悩んでいるとき、自分なりの決断ができないときに、そっと現れて、大切な言葉を残す。福子の父は早くに亡くなったこともあり、しっかり者の咲はみんなが頼りにする存在だった。咲の言葉のおかげで、福子たちは何度背中を押されてきたことか。

 咲は結核で若くしてこの世を去った。父親に続いて、咲もいなくなった今井家は、みんなの拠り所がまた一つ失われてしまったようにも見えた。それだけに、限られた人にしか見ることができないとはいえ、夢枕という形で彼女がみんなを見守り続ける意義はとても大きい。次から次へと新しいことにチャレンジしていく萬平を支えるべく、必死に頑張り抜こうとする福子。でも、そんな福子とはいえ自分一人ではどうにもできない状況は必ずあるもの。そんな時に、咲だからこそできる役割というものがある。

 いつだって咲はすべてお見通しなのだ。福子や鈴が本当になすべきことを的確に教える。もちろん、咲以外にも福子たちを支えてくれる人々はたくさんいる。克子(松下奈緒)も、真一(大谷亮平)も、忠彦(要潤)もみんないざという時には力になってくれる。ただ、とりわけ咲に関して言えば、他の誰よりも問題の本質を射抜く目が鋭い。

 そして、何度も咲のアドバイスを聞いていて思うのは、困ったときにするべきことは、しばしばシンプルなことばかりであるということだ。とはいえ、シンプルなことにこそ人は気づかないし、忘れかけてしまうもの。だからこそ、咲が施してくれる助言は貴重なものばかりなのだ。そして、その多くは自分が素直な気持ちになれば、自ずと浮かび上がってくるものなのだから、難しく考えすぎることはないと教えてくれるようでもある。

      

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