マックス・チャンのアクションが凄まじい! 『イップ・マン外伝 マスターZ』は超王道の娯楽活劇に

マックス・チャンのアクションが凄まじい! 『イップ・マン外伝 マスターZ』は超王道の娯楽活劇に

 このように本作はアクションシーンが多く、しかもその全てが極めて高いレベルだ。「どういうアクションを作るか?」から逆算して物語を作ったのではないかと思うほどである。ところが、ではドラマ性が薄味かというと、そんなことは全くない。武術の腕は超一級ながら、人間としては未熟な張天志の成長と再生の物語、父子のドラマ、後ろめたい過去を背負いながら、それでも正しく生きようとする人間たちの物語がしっかり盛り込まれている。ある程度の語り足りない部分、急な部分も多々あれど(「謎の暗殺組織」が本当に「謎の暗殺組織」としか言いようがないのが凄い。この割り切りは勇気ある行動だ)、このタイトさも心地よい。

 とにかくマックス・チャンの凄まじいアクションと、シンプルかつ王道な熱血物語を期待してゆけば、きっと本作は貴方の期待を満たしてくれるだろう。個人的には『マスターZ』シリーズとして続編を期待したいほどの満足度だった(こうなってくると『クリード 炎の宿敵』(2018年)みたいに三浦閣下の息子が出てきてもイイのではないか)。マックス・チャンの主演作として、『葉問』の外伝作として、1本の功夫映画として、ベストな1本なのは間違いない。

■加藤よしき
ライター。1986年生まれ。暴力的な映画が主な守備範囲です。
『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』に記事を数本書いています。

■公開情報
『イップ・マン外伝 マスターZ』
新宿武蔵野館ほか全国公開中
出演:マックス・チャン、デイヴ・バウティスタ、トニー・ジャー、ミシェル・ヨー、シン・ユー
監督:ユエン・ウーピン
製作:レイモンド・ウォン、ドニー・イェン
アクション監督:ユエン・シュンイー
脚本:エドモンド・ウォン、チャン・タイリー
配給:ツイン
(c)2018 Mandarin Motion Pictures Limited All Rights Reserved
公式サイト:www.ipman-masterz.com

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