『3年A組』『中学聖日記』でクラスのお調子者キャラを好演 若林時英、今後の飛躍に期待大!

クラスのお調子者キャラで注目・若林時英

 若林は、昨年から立て続けに学園モノに出演。中学教師と教え子の恋愛というセンセーショナルな内容で話題になったドラマ『中学聖日記』(TBS系)では、有村架純演じる末永聖に恋をする黒岩晶(岡田健史)の幼馴染・九重順一郎を好演した。若林が、まだまだ子どもな中学生をやんちゃに演じたことで、10歳年上の女性に恋する同級生の黒岩の精神的に未熟な一面が引き出されていた。若林が見せる屈託のない笑顔に、自らの青春を思い起こさせられた視聴者も多かったはずだ。

 また、本作で若林は、黒岩の理解者として、彼の複雑な心境に寄り添う姿も演じきった。
聖を思う黒岩に真正面から「黒岩を尊敬する」と言葉をかけた九重。若林は、九重の朗らかなキャラクターはそのままに、黒岩に対する嘘偽りのない気持ちを、はっきりと発することで表現していた。

 さらに、ドラマ放送と映画が公開された『覚悟はいいかそこの女子。』では、いじられキャラな久瀬龍生役に。幼いころから女子に囲まれてきたイケメン主人公・斗和(中川大志)たちとつるみ、男子同士ではしゃぐシーンが多い久瀬の存在が、斗和も彼らと同じ普通の男子生徒なのだと気づかせてくれた。主人公のキャラクターが浮世離れせずに済むのは、若林の飾らない溌剌とした演技によるものかもしれない。

(c)椎葉ナナ/集英社 (c)2018映画「覚悟はいいかそこの女子。」製作委員会

 読者モデルとして活動する諏訪唯月(今田美桜)や、クラスのリーダー的存在・甲斐隼人(片寄涼太)など、クラスメイトの中で一目置かれた存在以外にも、個性的な生徒一人一人を演じた役者が注目されるきっかけとなった本作。若林もまた、この作品で改めて存在感を示した一人だろう。若林は、シリアスな内容にほっと一息つける空間を生み出してくれる存在でもあった。今後のドラマでも、その魅力が発揮されることに期待したい。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演:菅田将暉、永野芽郁、萩原利久、秋田汐梨、若林薫、佐久本宝、富田望生、片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、川栄李奈、上白石萌歌、新條由芽、鈴木仁、古川毅(SUPER★DRAGON)、望月歩、搗宮姫奈、堀田真由、日比美思、森山瑛、三船海斗、今井悠貴、若林時英、今田美桜、飛田光里、大原優乃、神尾楓珠、横田真悠、森七菜、西本銀二郎、福原遥、高尾悠希、箭内夢菜
脚本:武藤将吾
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:福井雄太、松本明子(AX-ON)
演出:小室直子、鈴木勇馬、水野格
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/3A10/

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