『健康で文化的な最低限度の生活』最終話は“松本まりかオン・ステージ”に 吉岡里帆が導いた母娘の姿
えみる(吉岡里帆)の担当世帯である、ハルカ(永岡心花)とその祖母・幸子(小野和子)のふたり暮らしの丸山家に、4年前に男と姿を消したハルカの母・梓(松本まりか)が帰ってきた。これからは家族と暮らしていくと誓った彼女だが、自身の生活保護の受給が決まると、早々に出ていってしまっていたのだ。
9月18日に放送された火曜ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(カンテレ・フジテレビ系)第10話では、生活保護の支給を口座振込から窓口支給に無断で変更された梓が、激昂した状態で役所を訪れる。一方、妊娠しているが、出産の決心がつかない阿久沢(遠藤憲一)の娘・麻里(阿部純子)たちの、父娘の物語も並行して描かれた。
前回の第9話のラストでは、声を荒げながら梓が役所を訪れたところで幕が下りたが、今回はのっけから、演じる松本による“松本まりかオン・ステージ状態”。ドラマ開始そうそう、全国のお茶の間を凍りつかせたのではないだろうか。これまでにも様々なタイプのゲスト俳優が、吉岡扮するえみるの前に立ちはだかってきたが、ここまで作品のトーンをガラリと変えてしまうのは彼女が初めてだ。恐るべし。
そんな梓に、えみるは毅然とした態度で接する。新人ケースワーカーとして仕事を始めたての頃と比べると見違えるほど逞しい。演じる吉岡の力の入れようも、終始うかがえるものであった。
この母娘を一緒にするのはマズイと考えたえみるは、ハルカを施設をに預けることを提案する。これには、栗橋千奈(川栄李奈)や七条竜一(山田裕貴)といったえみるの同期たちも賛成のようだ。しかし、それを梓は「ありえない……」と口にする。