有田哲平と小西真奈美が“北川マジック”に 『半分、青い。』鈴愛が再び東京へ
一方で、「戻りました!岐阜編」には、次のストーリーに繋がる新たなキャラクターも続々と登場してきた。つくし食堂、センキチカフェに突然現れたのが、株式会社ヒットエンドランの代表・津曲雅彦(有田哲平)。和子が声を務めた岐阜犬の商品企画の権利を買い取りたいと鈴愛に申し出る。花野(山崎莉里那)を通わせたいと思っていた神宮スケート場から、津曲の会社が近いことから、鈴愛は娘を連れて上京を決めるというわけだ。有田が演じる津曲は、脚本家・北川悦吏子が当て書きした人物。有田といえば、本田翼とのコンビが好評を博した主演ドラマ『わにとかげぎす』(TBS系)が印象的……だが、津曲に関していえば、コント番組などで見る有田の芸風にかなり近い。正直、津曲がつくし食堂に初めてやってきた辺りでは、違和感を覚えたものだが、回数を重ね、東京のシェアオフィスを鈴愛に紹介する頃には、どこか馴染んでいくのが北川マジックと言ったところだろうか。
そして、そのシェアオフィスで出会うのが、津曲の妹・加藤恵子(小西真奈美)。“おひとりさまメーカー”として、株式会社グリーングリーングリーンを設立し、緑と手触りを大事にする。部屋中緑を彩り、自身も“世界中の誰よりきっと”好きな緑の衣服を纏う徹底ぶり。どこか不思議キャラで、“ぶっ飛んだ”役ではあるものの、鈴愛の中に潜在的に眠るクリエイティブ性、やる気を揺さぶる。以前、鈴愛は100円ショップ・大納言に務め始めた頃、オーナーの光江(キムラ緑子)に様々な企画、アイデアを提示していた。鈴愛の中に溜まっているアイデアが、第23週「信じたい!」より、“おひとりさまメーカー”として発揮されていくこととなる。
そしてもう1人、第23週に鈴愛の前に現れるのが、正人(中村倫也)。鈴愛が初めて“触れたい”と恋い焦がれた人物が、再び登場する。最終回まで、ついに1カ月を切った『半分、青い。』は、さらなる怒涛の展開を続ける。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter
■放送情報
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』
平成30年4月2日(月)~9月29日(土)<全156回(予定)>
作:北川悦吏子
出演:永野芽郁、松雪泰子、滝藤賢一、上村海成/佐藤健、原田知世、谷原章介/矢本悠馬、奈緒/清野菜名、志尊淳
制作統括:勝田夏子
プロデューサー:松園武大
演出:田中健二、土井祥平、橋爪紳一朗ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/