伊野尾慧と戸塚祥太が兄弟役を熱演 作り手や演者の気概感じる『トーキョーエイリアンブラザーズ』
月曜深夜シンドラ枠の第5弾となる『トーキョーエイリアンブラザーズ』(日本テレビ)の放送が開始された。原作は『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載されていた真造圭伍の同名コミックで、地球移住計画に向けて東京に潜入し、人間の生態を調査する宇宙人兄弟の日常を描く。Hey! Say! JUMPの伊野尾慧とA.B.C-Zの戸塚祥太がW主演し、人間に姿を変えた宇宙人兄弟、冬ノ介と夏太郎を演じている。
放送開始前に原作を読み、このシーンはドラマではやらないだろう、あるいは、どう演出するのだろう、と想像していたことが初回で見事に映像化されていて驚いた。
冒頭で冬ノ介(伊野尾慧)はひとりで花火を見ていた女性に声をかけてホテルに連れていき、バスルームで彼女の“代謝産物=尿”を味わう。冬ノ介の不可思議さが一目でわかるシーンだが、かわいい系男子の伊野尾がエロティックに演じていて衝撃的だった。
もうひとつは、地球に来たばかりの夏太郎(戸塚祥太)が路上で出前の配達人とぶつかり、ラーメンを頭からかぶってしまうシーン。塩分濃度の高いものに触れないようにと冬ノ介から注意を受けていたが、アクシデントでラーメンをかぶり、夏太郎の顔がドロドロに溶けてしまう。こちらもまた、きれいな顔をよくぞ……!と大いに感心させられた。
インパクト大のこれらのシーンをカットしなかったことに作り手や演者の気概が感じられ、一気にドラマに惹きつけられた。同時に作品全体の方向性がよくわかり、原作の世界観が壊されていないことにも安堵した。
そして第2話。夏太郎に人間、殊に「愛」を教えるために街を探訪する兄弟と、ふたりの女性が物語を動かす。ひとりは冬ノ介と動物園でデートする同年代のゆか。もうひとりは飼っている犬を探している途中で遭遇する奇抜なファッションの秋子(余貴美子)だ。兄弟は他人に触れるとその人の思考が読み取れるため、冬ノ介は常に先回りして相手が望んでいる行動をするが、彼がよかれと思ってしたことが結果として2人の女性を怒らせてしまう。