新鋭フランス女性監督がバイオレンス描写に込めた美意識 『REVENGE リベンジ』インタビュー
「私がこの作品を手がけたのは、『#MeToo』の運動が起こる前でした。しかし、女性監督として映画界にそのような不平等感は常に感じていましたし、直接的にも間接的にも、女性へのバイオレンスは日常的にあるものだと認識していました。だから、『#MeToo』を意識せずとも、この映画には女性の怒りがメッセージの一つとして込められています。性差別は昔から常にあったことで、それがSNSなどを通じて可視化されている今、この作品が世に出たのは、私にとっては良い偶然です。この作品をそういう視点から鑑賞してくれる方も多く、現実的な出来事と作品の方向性が合致したとき、そのメッセージ性はさらに強まるのだと実感しています」
新鋭の女性監督による映画『REVENGE リベンジ』は、バイオレンス描写を見せ場とするジャンル映画に新風を吹き込む作品であるとともに、時代の空気をつかんだアクチュアルな作品ともいえそうだ。
(取材・文=松田広宣)
■公開情報
『REVENGE リベンジ』
7月7日(土) シネマート新宿・心斎橋ほかにて全国順次ロードショー
出演:マチルダ・ルッツ、ケヴィン・ヤンセンス、ヴァンサン・コロンブ、ギヨーム・ブシェド
監督・脚本:コラリー・ファルジャ
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
原題:Revenge/2017年/フランス映画/英語・フランス語/108分/シネスコ/R15+
(c)2017 M.E.S. PRODUCTIONS - MONKEY PACK FILMS - CHARADES - LOGICAL PICTURES – NEXUS FACTORY - UMEDIA
公式サイト:revenge-movie.net