長澤まさみ、アフロヘアで縄文土器を作る姿が話題に 『コンフィデンスマンJP』レキシの粋な演出

長澤まさみ、アフロヘアで縄文土器を作る

 斑井を演じる内村が月9に登場するのは、『西遊記』(2006)以来、およそ12年ぶり。毎話予測のつかない盛り上がりを見せていたが、ツッコミどころ満載のコメディドラマである本作に、ここにきて内村という国民的コメディアンを登場させるというのはさすがである。当然ながら内村演じる斑井は、登場早々から大いにふざけ倒す……かと思いきや、意外や意外。終始渋面を浮かべ、シリアスな芝居に徹するではないか。ほとんどのお茶の間で、肩透かしを喰らった声が上がったのではないだろうか。しかしだからこそ、ダー子らのフルスロットルなハイテンションが少々滑り気味で、それが逆に笑いを誘うのだ。

 ダー子が扮したの若き考古学マニアは、例のごとく考古学関連の書物を読み漁り、すっかり“その道の人”となっていった。奇声を上げまくるその姿に、ほかの考古学マニアの濃い目な面々が煽られるのも頷ける。それを、この手のノリのプロである、内村演じる斑井が呆れ顔で眺めているという構図がまた何ともおかしいのだ。

 しかし斑井は、このダー子の愚直な姿に心を動かされる。「考古学とは学ぶものでも研究するものでもない。とり憑かれるものだ」とは、考古学に取り憑かれていた斑井の父親が遺した言葉である。人々から奇人扱いされ、認められることのなかった父と考古学を斑井は否定してきたが、その父の面影と重なるダー子の姿が彼の胸を打ったのだ。そして彼もまた現在の自分を捨て、考古学のロマンの世界へと笑顔で足を踏み入れていくのである。何とも“イイ話”だ。

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■折田侑駿
映画ライター。1990年生まれ。オムニバス長編映画『スクラップスクラッパー』などに役者として出演。最も好きな監督は、増村保造。

■放送情報
『コンフィデンスマンJP』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:長澤まさみ、東出昌大、小日向文世ほか
脚本:古沢良太
企画:成河広明
プロデュース:草ヶ谷大輔、古郡真也
演出:田中亮、金井紘、三橋利行
制作・著作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/confidenceman_jp/index.html

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