森川葵「現場の楽しい感じが映画にも出ている」 ノンスタ井上初主演映画、沖縄映画祭で初上映
島ぜんぶでおーきな祭 第10回沖縄国際映画祭の会場となっている沖縄・桜坂劇場で4月22日、映画『耳を腐らせるほどの愛』の初上映が行われ、上映前の舞台挨拶に豊島圭介監督、NON STYLEの石田明と井上裕介、森川葵、とろサーモンの村田秀亮が登壇した。
本作の脚本を手がけたNON STYLEの石田は、開口一番に「自称天才です」と挨拶をし、会場を笑いに包みながら、「今回は本当にくだらないものを作ったんですよ。だから皆さん何も気にせず、ただ気を抜いてご覧ください。皆さんの人生において最も無駄な1時間半になると思います」とおどけてみせた。
石田は脚本執筆の経緯について、「最初は映画を作ってくれというオファーがありまして、書いたんですよ。書いている途中に、井上さんを主役にしてくださいというオファーがきたんです。で、僕はそれを断ったんです。でも井上を出してくれということだったので、めちゃくちゃ脇役にしたんです。でも、『井上さんの出番をもっと増やしてください』ということになったので、出る時間は長くしましたけど、ずっと死んでいるという」と、当初は井上が主演ではなかったというエピソードを明かし、「僕からしたら死んでいる状態を見るのが一番楽しいので、ベストなキャスティングでした」とコメント。
そんな相方の石田が手がけた脚本で映画初主演を飾ることとなった井上が、映画初主演についての感想を話そうとすると、Tシャツに短パンというラフな格好に対して、「主演の格好ちゃうからな」と石田から鋭いツッコミ。とろサーモンの村田も「何なんそれ? TSUTAYA返しに行くときやん! もっとちゃんとした格好してこいよ」と被せると、井上は「舞台に上がってから例えるときの方がちょっと下手になるのやめてもらえます? 裏でいろいろ言ってたときの方が流暢だった」と舞台裏の様子を明かした。
井上が現場での雰囲気を「昔からの仲間と一緒にワイワイしているような感じで、みんな初めましてと思えないぐらい仲良くなりました。ヒデもいい感じで……」と話すと、村田が「ヒデ……? 俺のことヒデって呼んでんの?」と反応。井上が「ヒデがいてくれてよかったよかったし」と続けると、村田が「初めて言うてるやん今日。ヒデって兄貴にしか言われへんから」とツッコミ、石田も「ほんまにヒデとスケが頑張ってくれて」と被せる。最終的には井上が「誰がスケや! 裕介のスケだけとらへんやろ!」とツッコミ、会場は爆笑の渦に包まれた。
最初の挨拶で「すごく楽しい現場だったんですけど、その感じが映画にも出ていると思うので、笑いながら観ていただきたい」と話していた森川は、好きなシーンを聞かれると、「山芋たっぷりのお好み焼きを作るシーン」を挙げる。すると石田は、「後半、急激にめちゃめちゃかわいいシーンがあるので楽しみにしてほしい」と、森川の出演シーンに自信をのぞかせた。
中盤には、客席から出演者のひとりである信江勇を呼び込む場面も。石田が「僕たちは全員会社のお金できてるんですけど、彼女だけ自腹で来ている」と説明。壇上に上がった信江は「本当にただの観客として来ていたんです。前日ぐらいに『来るんなら立てば?』と言われた」と明かしながら、見どころとして、井上との濡れ場を挙げ、会場を盛り上げた。
(取材・文・写真=宮川翔)
■公開情報
『耳を腐らせるほどの愛』
2019年公開
出演:井上裕介(NON STYLE)、森川葵、黒羽麻璃央、山谷花純、信江勇、村田秀亮(とろサーモン)、菅原永二、長井短、小木茂光、MEGUMI、八嶋智人
監督:豊島圭介
脚本:石田明(NON STYLE)
(c)「耳を腐らせるほどの愛」製作委員会
公式サイト:http://mimiwokusaraseruhodonoai.official-movie.com/