丸山隆平主演『泥棒役者』舞台挨拶レポ 西田征史監督「丸ちゃんとはプライベートで旅行にも行く」

京都国際映画祭、『泥棒役者』舞台挨拶レポ
西田征史監督

 10月14日、京都国際映画祭にて、関ジャニ∞・丸山隆平主演の『泥棒役者』(11月18日より劇場公開)が、一足早く特別上映された。この日、よしもと祇園花月で行われた舞台挨拶には、宮川大輔と西田征史監督の2名が登壇。紺色のジャケットでシックな装いの監督とは対照的に、宮川は派手な柄のジャケットで舞台に現れた。

 西田の監督長編映画作品としては、『小野寺の弟・小野寺の姉』(2014)に続く2作目となる、この『泥棒役者』。本作は丸山の単独映画初主演作品としても注目を集めており、会場に集まった観客も女性が大半を占めていた。その景色を見て、「こんな超満員の祇園花月なんて見たことないっすよ!」と興奮気味に話し、序盤から訪れた人々の笑いを誘う宮川。その後も軽快なトークを連発し、会場を大いに盛り上げていた。

 まずは、今回の上映地である“京都”にまつわるエピソードを披露。主演の丸山は京都出身で、過去に丸山と西田のふたりは、偶然プライベートで京都を一緒に旅したこともあったという。西田は当時を振り返り、「伊勢神宮に行って、ふたりで同じ部屋に泊まりました」と思い出を語った。

宮川大輔

 また、丸山に限らず、西田は宮川とも以前から親交が深かったという。そのため、西田が脚本を務め、宮川が出演した『ガチ☆ボーイ』(2008)以降、宮川は西田を「バカにしてた」のだそう。しかし、今回上がってきた『泥棒役者』台本を読み、「(ラストシーンではさぶいぼがブワー!っと出て、めっちゃええと思った。(西田に)こんなに才能があると思わなかった。『ガチ☆ボーイ』も良かったけど、『泥棒役者』の方がグッときましたね)と続けた。西田は過去にお笑い芸人として活動していたこともあって、宮川としては、他の映画監督と比べてやりやすさも感じられたという。

 さらに、クランクイン前には、今回登壇したふたりのほか、市村正親らも含めて、丸山の家で台本の読み合わせを行ったという裏話も披露。そうした事前練習があったことで、撮影も非常にスムーズに進んだとのことだ。

 続いて、司会にキャスティングの理由を聞かれ、「役のイメージに合う方を選んだのですが、みなさんの素の部分を知っていることもあって、それと役がリンクするかなと思いました」と答えた西田。主演の丸山に関しても、「丸ちゃんとはプライベートで旅行にも行く間柄なので、彼のパブリックイメージである明るい印象とはまた別の、時折見せる寂しそうな表情をもっと引き出したいなと思っていたんです」と語った。

 劇中で、片桐仁が演じるユーチューバーが動画をネットにアップするシーンがあるのだが、これについて西田は、「実はこの動画は実際に撮影していて、劇場公開前にYouTubeにあげる予定です」と電撃発表。8本分、全13分ほどの動画をアップすると告げて会場を沸かせたのだが、宮川もこれを知らされていなかったようで、「えー!」と驚きを見せていた。

宮川大輔、西田征史監督

 最後に、劇場に足を運ぶ観客へ向けて、「本当に最高の喜劇で、観終わった後に“明日もがんばろう!”みたいな気持ちになる映画なので、たくさんの人に観てもらって、笑って感動してもらいたいなと思います」と宮川。西田も、「みんなの気持ちが込もった作品になりました。丸ちゃんもこの映画を気に入ってくれて、もう4回観てくれているんです。“公開後は、プライベートでも観にいこう”っていう話もしてます」とコメントした。

 フォトセッションには、作中の童話『タマとミキ』のキャラクター“タマ”がスペシャルゲストとして登場するなど、30分間の舞台挨拶は、終始和やかなムードで幕を閉じた。

(取材・文=まにょ/写真=戸塚安友奈)

宮川大輔、西田征史監督
宮川大輔、西田征史監督
木尾陽平(MC)、宮川大輔

■公開情報
『泥棒役者』
11月18日(土)TOHOシネマズ 新宿ほか全国ロードショー
出演:丸山隆平、市村正親、石橋杏奈、宮川大輔、片桐仁、高畑充希、峯村リエ、ユースケ・サンタマリア
監督・脚本:西田征史
製作:「泥棒役者」製作委員会
制作プロダクション:ROBOT
配給:ショウゲート
(c)2017「泥棒役者」製作委員会
公式サイト:http://dorobou-yakusha.jp/

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