『あゝ、荒野』インタビュー
菅田将暉×萩原利久、“先輩と後輩”対談!「出会った頃は、僕の膝に乗ってた」(菅田)
菅田将暉「俺は迷わずキスをしに行く」
ーー本作では、生きるために戦っているふたりの主人公が描かれていますが、実際にふたりにとって生きがいになっていることはなんですか。
菅田:なんでやってるかってことですよね? 人によってはお金だったり、好きな人、食だったりするんだろうけど、モチベーションの話で言うと、僕はゼロからものを作ることが好きなんです。自分で作れないものを見ると、イラっとするというか、何でも自分で作りたくなる。その衝動、好奇心が、いろんなことをやってる要因でもあるんですけど。これだけアニメーションも進化してるし、俳優がもしかしていらないような時代が来そうな世の中、でもそれは違うと思っていて……。音楽も打ち込みで全部できるけど、人の声にしかない感動とか温かさがあって、そこを信じたい。それと好きだからやりたいっていうのが一番の要因だと思います。
萩原:まだ分からないですけど、僕は割と三日坊主なところがあって。やってみたいことがなかった中で唯一、一歩踏み出してからこのまま続けてみたいと思えたのが役者の仕事なんです。今はその真っ最中なので、やりきるところまではやってみたい。あと、何かに全力になる人を見るのが好きで、自分もそうありたいなと思います。
菅田:質問していい? 本当に大好きな子がいて、その子とキスできる日があります。けど、この日を逃したらキスは一生できない。それと同時に自分がやりたかった作品のクライマックスシーンの撮影日が被りました。どっちを選ぶ?
萩原:(考え中…)
菅田:俺は迷わずキスをしに行く。
萩原:正直、本当にリアルタイムでその局面が現れたら仕事を取るかもしれないですね。『世界陸上』を観るのも大好きなんですけれど、それはコンマ1秒の記録にすべてを掛けている人が集まっているのが、見ていて楽しいんですよね。一生懸命にすべてを注ぎたくても、できないことってたくさんあるじゃないですか。だから、そのチャンスがあるなら、僕もすべてをぶち込んでみたいと思って生きています。
菅田:すごいね。優秀な後輩ができたな。もう利久は大人だよ。
(取材・文=大和田茉椰/写真=木村 巧)
・菅田将暉
ヘアメイク: Emiy
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
・萩原利久
ヘアメイク: Emiy
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
■公開情報
『あゝ、荒野』
前篇:公開中/後篇:10月21日(土)新宿ピカデリーほか2部作連続公開
新宿ピカデリーほか 二部作連続公開
出演:菅田将暉、ヤン・イクチュン、木下あかり、モロ師岡、高橋和也、今野杏南、山田裕貴、河井青葉、前原滉、萩原利久、小林且弥、川口覚、山本浩司、鈴木卓爾、山中崇、でんでん、木村多江、ユースケ・サンタマリア
原作:「あゝ、荒野」寺山修司(角川文庫)
監督:岸善幸
撮影:夏海光造
脚本:港岳彦、岸善幸
音楽:岩代太郎
主題歌:BRAHMAN「今夜」(NOFRAMES recordings/TOY’S FACTORY/TACTICS RECORDS)
制作・配給:スターサンズ
制作:プロダクション:テレビマンユニオン
(c)2017『あゝ、荒野』フィルムパートナーズ
公式サイト:kouya-film.jp