萩原利久、鈴木勝大、井之脇海……『帝一の國』はネクストブレイク俳優の宝庫だ

『帝一の國』はネクストブレイクの宝庫

 主演の菅田将暉をはじめ、人気俳優らをメインキャストに迎え、大ヒットしている『帝一の國』。先日開催された応援上映では、ストーリー展開に笑い声が沸き起こるだけではなく、出演者らが登場するシーンでは「カッコいい!」という黄色い声援も多く響いていた。

 現在、ラジオパーソナリティやミュージシャンとしても活躍し、今週放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にも出演が決定している菅田は、現在もっとも人気がある若手俳優といって良いだろう。しかし、同作に出演して人気を集めているのは、菅田だけではない。共演する同世代の若手俳優には、メインキャスト以外にも注目に値する才能が揃っているのだ。

 たとえば、海帝高校一年の副ルーム長メンバーのひとり・根津二四三役の萩原利久。わずか9歳でCMデビューした子役出身の萩原は、フジテレビ系ドラマ『問題のあるレストラン』や『恋仲』などの作品で知名度を上げ、2016年には『イノセント15』で主演を務め上げた。『帝一の國』では、東郷菊馬(野村周平)の相方として、帝一の足を引っ張ろうと卑怯なことばかり企んでいるが、実際の彼は、過去に共演した際に菅田に感化され、俳優の道を志そうと改めて決意したことを明かしている。萩原にとっての菅田は目指すべき目標であり、ライバルでもあるのだ。その切磋琢磨する姿勢が、本作を勢い付けた部分は確実にあるはずである。(参考:スポニチ Sponichi Annex 芸能

 同作で、少女漫画の王道である“爽やか青年キャラ”の大鷹弾(竹内涼真)の隣にいる、佐々木洋介役の岡山天音も、本作の魅力を語る上では欠かせない人物である。岡山は若手ナンバーワンのバイプレイヤーとも謳われており、共演者の個性を引き立てる引き算の演技は、目の肥えた映画ファンをも唸らせる。本作でも、自我を抑えた落ち着いた演技で、物語のディティールをしっかりと支えている。ちなみに、竹内と岡山のコンビは、現在放送中のNHKの連続テレビ小説『ひよっこ』にも出演する予定だ。

 “朝ドラ”つながりでは、『ごちそうさん』や『ひよっこ』に出演している井之脇海が、副生徒会長・古賀平八郎役を演じているのも見逃せない。生徒会選挙時に、厳格な態度で投票を読み上げる姿は、『ひよっこ』での親しみやすい高島雄大役とは真逆のイメージを想起させ、その演技の幅広さに驚かされる。

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