泉澤祐希 & 伊藤沙莉に漂う昭和感 『ひよっこ』で見せた“若くしてベテラン”の演技

 三男に思いを寄せるさおりの猛アタックぶりは凄まじく、会話のテンポの良さ、クルクル表情の変わる「顔芸」も含めて、まるで芸人のよう。年配視聴者などの間には、本気で女芸人だと思いこんでいた人もいたようだ。

 それでいて、時折見せる恥じらいや乙女心、純粋さには、「あれ? もしかして意外と可愛いところもある?」とドキッとさせられる。この三男とさおりのやりとりは、ずっと観ていられそうな楽しさがあったが、その一方、あまりにナチュラルすぎて、「役者」というより、その世界に住んでいる人に見えてしまう。

 ちなみに、伊藤の特徴あるハスキーな声に、「この子、知ってる!」と幼少時を思い出した視聴者は少なくなかったろう。『女王の教室』(05年/日本テレビ系)でイジメっ子を憎らしいほど上手に演じていた彼女。デビューは9歳のときで、『14ヶ月~妻が子供に還っていく~』(03年/日本テレビ系)で身体が少女に戻ってしまう女性研究員を演じ、注目を浴びたほか、これまで『GTO』(14年/関西テレビ系)『怪盗 山猫』(16年/日本テレビ系)などをはじめ、いじめっ子やイヤな奴を多数演じてきた。

 しかも、三男役・泉澤と、さおり役・伊藤は、同年代で同じ事務所(アルファエージェンシー所属)。いずれも演技が達者で、小柄で、「昭和」感があり、コメディも悪役もできる。イケメン&美女的な扱いでブームを巻き起こすわけではなくとも、確かな実力で間違いなくこの世界で長く生き続けていくはずの二人。近年は二人とも映画主演も果たしているし、これからの出演作が楽しみでならない。

■田幸和歌子
出版社、広告制作会社を経てフリーランスのライターに。主な著書に『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)などがある。

■番組情報
NHK連続テレビ小説『ひよっこ』
出演:有村架純、沢村一樹、木村佳乃、羽田美智子、佐久間由衣、泉澤祐希、峯田和伸、津田寛治、宮原和、高橋來、佐々木蔵之介、古谷一行、宮本信子、磯村勇斗ほか
作:岡田惠和
音楽:宮川彬良
平成29年4月3日(月)~平成29年9月30日(土)全156回(予定)
<総合>
(月~土)午前8時~8時15分/午後0時45分~1時[再]
<BSプレミアム>
(月~土)午前7時30分~7時45分/午後11時~11時15分[再]
(土)  午前9時30分~11時[1週間分]
<ダイジェスト放送>
「ひよっこ一週間」(20分)
<総合>
(日)午前11時~11時20分
「5分で『ひよっこ』」
<総合>
(土)午後2時50分~2時55分     
(日)午前5時45分~5時50分/午後5時55分~6時
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/hiyokko/

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