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嵐・大野智主演『忍びの国』の仕上がりは? 大野のパーソナリティー活かす中村義洋監督の手腕

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 嵐の大野智が主演を務める映画『忍びの国』が7月1日より公開される。本作は、作家・和田竜の同名小説を、『殿、利息でござる!』の中村義洋監督が実写映画化した時代劇エンタテイメント。大野は“金の亡者”で“無類の怠け者”だが、“伊賀最強”の忍び・無門を演じる。

 大野は、2008年に連続ドラマ初出演となった『魔王』(TBS系)で役者として注目を集め、その後、『怪物くん』(2010年/日本テレビ)や『死神くん』(2014年/テレビ朝日)、『世界一難しい恋』(2016年/日本テレビ)などのドラマで主演を務めてきた。映画で主演を務めるのは、『映画 怪物くん』(2011年)以来となる。

 いち早く『忍びの国』を鑑賞したライターの磯部正和氏は、大野が無門という役柄を演じることについて、「パーソナルな部分が活かされた配役」と感想を述べる。

「伊賀の忍者たちは、残虐で私利私欲しか価値観がなく、お金を貰えば誰でも簡単に殺してしまう集団。無門はその中でもっとも強い忍びですが、普段は無気力と言って良いほど飄々としている性格です。大野さん自身、特に歌と踊りが上手で、アーティストとしての才能に溢れていますが、バラエティー番組などでは、とぼけたキャラクターの印象が強いです。普段は淡々としていて感情を露わにすることもないけれど、本気を出すとすごい力を発揮する、というキャラクターは、まさに無門と重なるところがあります。実際現場でも、作品に取り組む姿勢が自然体で、どこからが大野さんで、どこからが無門なのか境界線がないとい感じている人も多かったようです」

 また、本作と同じく大野が中村義洋監督とタッグを組んだ『映画 怪物くん』との共通点も感じられると、同氏は続ける。

「『映画 怪物くん』でもそうでしたが、大野さんの場合は、彼のパーソナリティーを存分に活かして制作陣が役を作り上げている印象を受けます。無門は平気で人を殺す残虐者なのですが、飄々としながらきっちり仕事をする立ち振る舞い的な部分は、大野さんが普段の仕事に向き合う姿勢がそのまま現れているように感じました。原作のキャラクターを、大野さんとどうリンクさせて、作品に説得力をもたらすかという発想で作られていて、それが成功したのが本作といえるでしょう。大野さんの魅力を深く理解している、中村義洋監督ならではのアプローチといえます」

 重いテーマを扱いながら、ポップな作品に仕上がっているのも、大野のキャラクターに依るところが大きいという。

「原作では、今も昔も世の中は私利私欲に塗れていることをテーマにしていて、作品の終盤で「欲望のみ、人でなしの血は天下にとどろく」と語られているように、重厚なです。しかし、今回の映画では、大野さんが前半で飄々としたポップな演技を披露することで、間口を広くすると同時に、後半での深いテーマ性をより浮き彫りにしています。加えて、小気味良いアクションシーンや、大野さんのよく通る声を活かした演出もあり、彼のポテンシャルを充分に活かしきっていると感じます」

 30代も後半に差し掛かり、役者としても油が乗ってきた大野にとって、『忍びの国』は新たな代表作となる可能性がありそうだ。

(文=大和田茉椰)

■公開情報
『忍びの国』
7月1日(土)全国東宝系にてロードショー
出演:大野智 石原さとみ 鈴木亮平 知念侑李 マキタスポーツ 平祐奈 満島真之介 でんでん きたろう/立川談春 國村隼 伊勢谷友介
原作:和田竜 『忍びの国』(新潮文庫刊)
監督:中村義洋 
脚本:和田竜
製作:映画『忍びの国』製作委員会
(c)2017 映画『忍びの国』製作委員会
公式サイト:http://www.shinobinokuni.jp/index.html

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