『ジャニーズ・オールスターズ・アイランド』はまさに桃源郷! 何度も見たくなる魅力を考察

 このように「何度も見たくなる要素」がたっぷり詰まっているが、個人的にはジャニーズJr.たちの渾身の演技にも注目したい。ジャニーズJr.たちの演技は、技術の巧拙だけを楽しむものではない。一人ひとり、演技へのアプローチの仕方が違うのが面白いのだ。たとえば、演技力に定評があるLove-tune安井謙太郎は、セリフの言い回しがうまく、培ってきたキャリアが存分に発揮されている。一方、ダンスが得意なTravis Japan宮近海斗はダンス中の表情で演技をしている。こういった一人ひとりの演技の違いを見つけていくのも楽しみの1つである。

 これまでの『JOHNNYS’ World』から、確実に進歩を遂げた『ジャニーズ・オールスターズ・アイランド』。これはエンターテインメントショーに人生をかけてきた、ジャニー喜多川氏の集大成と言っても過言ではない。彼が伝えたかったのは、「Show must go on」。ジャニーズは常に夢を与え続けなければいけない。悩んでいても、苦しくても、ショーを続けていかなければいけない。そんなメッセージを感じることができた。そして、「悩めるジャニーズJr.たちが、希望を得てショービジネスの世界で輝く」というエンディングの様子を見ると、千穐楽にデビュー発表がある可能性を感じざるを得ない。そんな、夢に溢れる舞台であった。

(文=高橋梓)

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