“女の子”でいられるのはいつまで? 『東京タラレバ娘』を観て考えたこと

 この言葉、身に覚えがある人は多いのではないだろうか。誰しも傷つくのは怖い。自分という人間が特別な存在でありたい。だから、自分よりも下である誰かを作り出し、安堵する。現実から目を背けたいがゆえに、「あの人よりはマシだから」「でもどうせあの人はこうだから」と決めつけ、“私の安全地帯”を確保しようと足掻く。ただの幻想に過ぎないのに気づかないふりをしているのだ。私は頑張らなくても、きっといつか理想の王子様が迎えに来てくれると信じて疑わない。だから妥協はしたくないと声高らかに宣言する。幼い日に読んだおとぎ話の中から抜け出せないばかりか、どっぷりハマっていることにも気づかずに。

 『東京タラレバ娘』は、私に現実を突きつけるドラマだ。目を覚ませ! 現実を見るんだ! と頬を思い切りひっぱたかれたかのような衝撃を与える。世の女性たち、ひいては男性たちの心をも深く抉ってくるのだ。同時に、タラレバ娘たち同様に気づかされ、ハッとすることも少なくない。第2話では、どんな現実を突きつけてくれるのか、怖い反面楽しみでもある。

(文=戸塚安友奈)

■番組情報
『東京タラレバ娘』
毎週水曜日よる10時00分〜
製作著作:日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/tarareba/index.html

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