福士蒼汰 × 小松菜奈『ぼく明日』が感情を揺さぶる理由 三木孝浩監督の音楽演出に迫る
また三木監督のもうひとつの特徴が、女優を瑞々しくスクリーンに映し出すことだ。これまでの作品のヒロインを挙げると、宮崎あおい、橋本愛、吉高由里子、上野樹里、能年玲奈(現のん)、本田翼、土屋太鳳、そして小松菜奈という錚々たるメンバーが顔をそろえる。三木監督いわく、これまで見せてきたことがないような顔をスクリーンに映し出すことを心掛けているという。こうした女優に対する熱量もまた、三木作品の見どころと言えるだろう。
ファンタジックで難解な設定だけに、三木監督の説明過多になりすぎない映像作りがより生きてくる『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。京都の美しいロケーションと共に、三木節が存分に表現されている切ないラブストーリーを堪能したい。
■磯部正和
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。
■公開情報
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』
監督:三木孝浩
原作:七月隆文
脚本:吉田智子
出演:福士蒼汰、小松菜奈、山田裕貴、東出昌大