村川絵梨「ラブシーンは女優をやる上でいつか辿る道」 映画『花芯』インタビュー

『花芯』村川絵梨インタビュー

「ラブシーンの最中は役になりきっていた」

20160807-kashin-sub2.jpg

 

ーー今回の作品において、ラブシーンは非常に重要な役割を担っていると思います。村川さん自身、初めてラブシーンに挑戦するにあたり、心がけたことはありますか?

村川:肉体的な面よりも、精神的な面ですね。シーンのひとつひとつにおいて園子の感情の変化を表現しないといけないことが多くて。ラブシーンというか、そういう行為をしている時って、感情が最も豊かになっていると思うんです。ただ、そこに没頭していることを見せるのではなく、そこで園子はどう思っているのか。そういうことを紡いでいかないと最後に辿り着けないと思っていたので、そこは私自身も心がけながら挑みました。実際、ラブシーンの最中は本当に役になりきっていて、あまり大変だった記憶もないんです。全然迷いもなかったですし、本当に役を生きていたんだと思います。

20160807-kashin-murakawa2.jpg

 

ーーそういう意味では、村川さんにとっても大きな意味を持つ作品になったのでは?

村川:こうして主演でやらせてもらえる機会があるのは本当にありがたいことですし、真の女性の役をやれる年になったんだなと自分でも感じます。11年前の連続テレビ小説『風のハルカ』(05)の頃には全く想像もしていなかったので。私はここ数年、舞台を中心にやらせてもらっていたんですけど、心の解放ができる舞台の経験を積んできたことは、すごく大きかったと思います。物怖じせずに挑める度胸がついたんじゃないかなって。でも観るのは映画が一番好きで、映画に出たいとずっと思っていたので、完成した作品を観た時は本当に嬉しかったです。そこまでストーリーに緩急があるわけではないですが、それが心地よくて、とにかく美しい映画です。女性にとっては、共感する部分があると思います。

(取材・文=宮川翔/ヘアメイク:フジワラミホコ(LUCK HAIR)/衣装協力:銀座いち利)

■公開情報
『花芯』
テアトル新宿ほか全国公開中
原作:『花芯』瀬戸内寂聴著(講談社文庫刊)
監督:安藤尋
脚本:黒沢久子
出演:村川絵梨、林遣都、安藤政信、毬谷友子
配給:クロックワークス
製作:東映ビデオ、クロックワークス
(c)2016「花芯」製作委員会
公式サイト:www.kashin-movie.com

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる