野村周平、愛されキャラの秘訣は“甘え上手”にアリ? 桐谷美玲との「あーん」から考える
役者に限らず、普段のコミュニケーションにおいても同じことが言えます。相手にどう思われるかよりも、相手に伝えたい気持ちに集中すると、言葉のニュアンスが変わってきます。たとえば、挨拶ひとつとっても、相手と会えた喜びを伝えたいと素直になっている人の「おはよう」は違います。元気いっぱい過ぎると、相手には天真爛漫に過ぎると思われるからもしれませんが、喜びを伝えられて悪い気はしません。
相手を嫌っていたり憎んでいたりと、負の感情を持っているときはそれを隠さなければいけない場合もあると思いますが、伝わってしまっても相手が悪い気をしない感情なら、素直に伝えてしまえばいいのだと思います。
ただ、「空気を読む」ことを大切にするこの国だと、素直に感情を表現するのは案外、難しいかも知れません。でもきっと、おたがいに「馬鹿だと思われる勇気」を持って接し合えば、もっと素敵な人間関係が築ける気がします。
■登米裕一
脚本家・演出家。映画『くちびるに歌を』CX『おわらないものがたり』NHK『謎解きLIVEシリーズ』などの脚本を担当。大学時代に旗揚げをした劇団『キリンバズウカ』の主宰も務める。個性豊かな登場人物たちによる軽快な会話の応酬を持ち味としており、若手作家の躍進著しい演劇界の中でも、大きな注目を集める。また演技指導家としても評価を得ており、現在多くのワークショップ依頼を受けている。
■番組情報
『好きなひとがいること』
毎週月曜よる9時より放送
出演:桐谷美玲、山崎賢人、三浦翔平、野村周平、大原櫻子、浜野謙太、佐野ひなこ、飯豊まりえ、菜々緒、吉田鋼太郎、ほか
脚本:桑村さや香
プロデュース:藤野良太
制作:フジテレビ ドラマ制作センター