菅田将暉、サブカル女子から支持されるワケ 王道的イケメン×抜け感の魅力

菅田将暉、サブカル女子に人気のワケ

  現在、菅田と近いポジションと目される俳優は多い。染谷将太、池松壮亮、加瀬亮、森山未來なども、同じようにサブカル女子から人気だ。だが、彼らと菅田との間には、明確な違いが見てとれる。たとえば、同い年である染谷将太は、どの作品でも強烈な個性を発揮し、年齢不相応な落ち着きと、何か抱えているのでは?と思わせるようなミステリアスさを醸し出すことに長けている。池松壮亮や加瀬亮、森山未來も、幅広い役を演じるが、どこか影のあるイメージを活かした演技で、作品に奥行きを与える役柄であることが多い。一方、菅田の場合は役ごとに表情まですっかり変えて、まったく別人といって良いほどに変貌する。もちろん、どちらが俳優として正しいかという話ではないが、少なくともそれが菅田という役者の個性となっている。また、少年のような輝きと圧倒的な可愛らしさの中に潜む“エロス”を表現させると、彼の右に出るものはいないように感じる。パーソナリティーはあくまでサブカル的だが、アイドル的な魅力も兼ね揃えているのが、憎いところだ。

 独自の世界観を持ちながら、王道的なイケメンの要素も兼ね揃え、それがオリジナリティ溢れる存在感につながっている菅田将暉。その変幻自在の演技で、これからも私たちの胸をときめかせてくれることを期待したい。

(文=戸塚安友奈)

■公開情報
『ディストラクション・ベイビーズ』
公開中
監督・脚本:真利子哲也
脚本:喜安浩平
出演:柳楽優弥、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、池松壮亮、北村匠海、三浦誠己、でんでん
配給:東京テアトル
(c)2016『ディストラクション・ベイビーズ』製作委員会  
公式サイト:distraction-babies.com

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる