大野いとが語る、恋愛映画と自身の感情「辛い思いをしたときに、誰かの言葉を思い出して頑張れる」

大野いとが明かす、自身の恋愛観

「まずは仕事に自信を持てるようになりたい」

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ーー映画のストーリーについても聞きたいと思います。深雪はかなり波のある役というか、ジェットコースターのように状況が変化していきますよね。

大野:本当に、波がありすぎて必死でしたよ、わたしは(笑)。多分、わたしが思っている辛さと、深雪が抱えている辛さは全然違う種類のものだから、そこに気持ちを近づけようとすると無意識のうちに疲れてしまうこともありました。でも、大変だったけれど、できるだけ彼女の心情に寄り添えるように努力はしました。すごくキュンキュンさせる映画というのとは少し違うけれど、全体としてピュアなラブストーリーになっていると思うので、その辺を楽しんでほしいかな。

ーー自身の経験を越えた役柄に挑む時は、どういった工夫をしていますか?

大野:関連のある本を読んでみたりとか、周囲のひとに体験談を聞いたりして、想像を巡らせますね。今回で言えば、実はわたしは犬が苦手なんですけど、犬好きの人から情報を仕入れて、自分で自分を洗脳して頑張りました(笑)。

ーーそれは意外ですね! あんなに犬と触れ合っていたのに。ハン・サンヒ監督は、日本の監督と比較して何か大きな違いはありましたか。

大野:やっぱり言葉の壁は大きかったですね。なにか質問をしても聞きたいことが伝わらなかったりして、お互いに根気よくコミュニケーションを重ねる必要がありました。でも、映画に対する熱意は日本の監督と一緒で、そういう意味ではもちろん信頼していました。作品でいうと、監督の映画は全体的に映像が柔らかい印象で、どこかふんわりしているんですよね。数年前の『初恋の雪~ヴァージン・スノー』という作品も、今作もどこか白っぽい印象で、もしかしたらそれが監督のカラーなのかなって思いました。それと、言葉のニュアンスや台詞の選び方も、どこか穏やかだなって思いました。

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ーーでは最後に、もし大野さん自身が忘れ雪に願い事をするとしたら、どんなことを願うかを教えてください。

大野:たくさんありすぎてどうしようって思うんだけど……まずは仕事に自信を持てるようになりたいかな。わたしはコメディというか、笑いのある役がすごく好きなので、そういうところにも挑戦してみたいかも。あと、これはまだまだ先の話かもしれないけれど、お母さんの役を素敵に演じられる女優さんに憧れがあるので、いつかはわたしもそうなりたいと思っています。

(取材・文=松田広宣)

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■公開情報
『忘れ雪』
11月7日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー
公式サイト

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