BE:FIRSTソロ楽曲総括:「One of the BE:ST」に見るそれぞれの“らしさ” 誰一人として重ならない表現手法を紐解く
7月14日にSHUNTOのソロ曲「Want it 〜One of the BE:ST-06 SHUNTO〜」のSpecial Dance Performance動画がYouTubeにアップされ、6人全員のソロ動画が出揃った。BE:FIRSTはもともとメンバーそれぞれの個性が輝くグループだが、ソロ動画を見返してみると団体では見えにくかった個人の武器がより鮮明になっていることがわかる。そこで今回は、ソロ曲から見えたそれぞれの“らしさ”を振り返ってみたい。
まずはJUNONのソロ曲「Nova Flame 〜One of the BE:ST-01 JUNON〜」。一聴して脳裏に浮かぶのは、“圧倒的なボーカル力”だ。高音でも力みを感じさせず、リスナーの耳を掴む表現力が光っている。冷静さの中に熱さも感じられ、楽曲の展開や歌詞に合わせて歌声を自在に操っている印象だ。映像も派手な演出に頼るのではなく、歌そのものを主役に据えたような世界観で、歌だけでも成立させられるボーカリストであることを改めて印象づけた。さらに、ソロ動画ではダンサーに混じっても埋もれないダンスも披露。JUNONの武器は歌だけではないことを示した作品と言える。
LEOのソロ曲「I just wanna be myself 〜One of the BE:ST-02 LEO〜」は、タイトル通り、LEOの素顔をのぞいているような自然体の表情が魅力的な映像だ。中でも印象的なのは、LEOならではの温かさや包容力が伝わってくる歌声。ハッピーなサウンドに乗る歌声は、聴き手に寄り添うように優しい。それでいてソウルフルな一面もあり、彼の内側に流れるリズムもしっかりと感じられる。こうした歌が届けられるのは、LEOが人間性まで音楽に乗せられるボーカリストだからこそ。歌の魅力が、そのままLEO自身の魅力にもつながっている。
RYUHEIのソロ曲は、「Loop 〜One of the BE:ST-03 RYUHEI〜」。一人で踊る映像の芸術性は、あまりにも高い。アーティスティックな同曲はどこか憂いを帯びた独特の空気感をまとっているが、それを成立させているのは当時18歳という年齢を忘れてしまうほど成熟したRYUHEIの表現力だ。唯一無二の世界を作り上げる歌声はもちろん、リラックスした状態で踊るダンスも楽曲の雰囲気と見事に調和している。彼が歌とダンスを融合させ、一つのアートとして見せられる“ソロアーティスト”でもあることが伝わってくる。
SOTAのソロ曲「Chill with you 〜One of the BE:ST-04 SOTA〜」の映像は、自身のルーツでもある湘南を舞台に等身大のSOTAを映し出した作品だ。優しくリラックスした歌声も心地よいが、やはり目を引くのはダンス。SOTA自身が手掛けたコレオグラフは細かなテクニックが随所に散りばめられており、ダンス面でグループを牽引し続けてきた実力を明確に証明したといえる。歌詞をなぞる振りもあるが、中心にあるのはサウンドに寄り添った身体表現。SOTAが身体で音楽を表現するアーティストであることがよくわかる。
MANATOのソロ曲「Rain on me 〜One of the BE:ST-05 MANATO〜」は、R&Bやソウルなど彼が影響を受けてきた音楽が色濃く投影されている一曲だ。普通に歌うと表現が平坦になりそうなサウンドだが、MANATOは違う。持ち前のリズム感に加え、ダイナミクスやフェイクを巧みに織り交ぜ、楽曲に立体感を生み出している。さらに、映像で見せる表情もこの楽曲を彩る重要な要素の一つと言えるだろう。歌や表情からも、あらゆる要素で音楽を楽しませるセンスの持ち主であることを再確認させてくれた。
SHUNTOのソロ曲「Want it 〜One of the BE:ST-06 SHUNTO〜」の衣装や振り付けにはストリートカルチャーの空気感が漂い、SHUNTOらしい映像に仕上がっている。自身のルーツや好きなカルチャーを自分らしいスタイルへと昇華している点も印象的だ。そんな動画から強く伝わるのは、彼のカリスマ性。ダンサーも含めた大人数の中で踊っていても、一瞬で視線を奪われる。途中、ライティングによって表情が見えなくなる場面があってもなお強い眼力を感じさせるのは、唯一無二の存在感を放っているからだろう。SHUNTOが“自分を魅せる”能力に長けたアーティストであることを証明した一本だった。
こうして6人のソロ曲を並べると、誰一人として表現の方向性が重なっていないことがわかる。それぞれが異なる武器を持っているからこそ、BE:FIRSTは楽曲ごとにさまざまな表情を生み出せるのだろう。ソロプロジェクト「One of the BE:ST」は、メンバーそれぞれの魅力を再認識させると同時に、BE:FIRSTというグループの可能性を改めて示すものとなった。この6人が一つになったときに生まれるBE:FIRSTの今後の表現にも期待したい。


























