ペルピンズ、歌声で紡いだ5年の日々と感謝 COLOR CREATION活動休止以降も走り続けた現在地

COLOR CREATIONの活動休止で気付いた本当に大切なもの

ーーお二人とも「音楽が好き」「歌が好き」という気持ちに支えられてきたんですね。そんなお二人ですが、COLOR CREATIONの活動休止のあとも、再びペルピンズとして音楽活動を続けています。活動休止に伴って音楽をやめるという選択肢もあったと思うのですが、そこで音楽を続けることを選んだのはどうしてだったのでしょうか?
KAZ:活動休止になったからこそ、より歌いたくなったんです。タイミング的に僕の病気で活動休止になったと思われているかもしれないんですが、実際はその時点ではもう活動休止することが決まっていて。だけどCOLOR CREATIONとしての活動がなくなって、歌えなくなったときに、改めて「自分たちって本当に幸せに生きてこられたんだな」と実感したんです。これは音楽だけじゃなくて、コロナ禍で誰しもが思ったことでもあると思うんですが。ライブがコンスタントにできていたこと、楽曲がリリースできていたこと、メンバーと一緒に歌い続けていられること。できなくなった瞬間に、それらが本当に大切なものだったんだと気づいた。
RIOSKE:自分も普段はあまり不安になったりしないタイプなんですが、自分には本当に歌しかできないから、活動が止まった瞬間、人生で初めて「これからどうしよう」って不安になって。自分の歌を人に届けたいという気持ちはまだまだあったし、応援してくれている人がいて、その人たちと思い出を積み重ねてきたのに、それが一瞬にしてなくなってしまうことも怖かった。だからKAZさんに「何か一緒にやりたい」って言って、TikTokを始めたんです。
ーーそうやって活動してきた5年間。先ほどもいろいろなことをしてきたとおっしゃっていましたが、5年間の中で、ペルピンズとしてのターニングポイントを挙げるとしたらどこになりますか?
KAZ:やはり『オールスター合唱バトル』や『ハマダ歌謡祭★オオカミ少年』、『ぽかぽか』『ラヴィット!』といったテレビに出させてもらえるようになったこと。SNS投稿は自分たちでコントロールできるものだけど、テレビは呼んでもらわないと出られないものだし、出た先でどのような反応が来るかなんてまったくコントロールできない。そんな中で、優勝して、“SNSで歌がうまい兄ちゃん”から、“ちゃんと歌で感動させた”“世間に認めてもらえるようになった”という感覚になれたことはかなり大きかったですね。『合唱バトル』とかだと、どういう思いで歌ったかも伝えられるので、僕らの思いの乗った思いを皆さんが受け取ってくれたということもうれしかった。そこからいろんな活動のオファーをいただくようになったので、確実にターニングポイントだなと思います。浅草で80代くらいの方に「テレビ出てたやろ」って声をかけられたこともあったんですよ。そういう、テレビに出てなかったら出会えなかったような出会いをたくさん生み出してくれたのもありがたいことだなと思います。


ーーでは、それぞれ個人としてのターニングポイントはどこですか? 歌や音楽に対する考え方、向き合い方が変わった瞬間などがあれば教えてください。
RIOSKE:僕は、最初にTikTokを始めたこと。それまで自分はR&Bっぽい歌い上げるボーカリストだというイメージがあったんですが、TikTokでは、その時期に流行っている曲なども歌っていたので、それまで自分が歌ったことのないような曲たちもいっぱい歌ったんです。「可愛くてごめん」とか。
KAZ:100日連続投稿もしていたし、たぶん累計でいったら1000曲くらいカバーしているんじゃないかな。
ーー100本ノックならぬ1000本ノックですね。
RIOSKE:はい。すごく大変でした(笑)。でもそのおかげで、自分の表現のバリエーションが増えたし、歌の伝え方が変わったなと思います。
ーーKAZさんのターニングポイントは?
KAZ:僕は社長になったこと。アーティストになりたくてずっと活動をしてきたから、まさか自分が社長になって、メール返信やマネージャー業務までするようになるなんて思わなかった。結果、今は作詞作曲、キャスティング、エステ事業とか、いろんなことを始めちゃっているんですけど。だけど、社長になって今まで見えていなかった音楽業界の構造を知ることで、自分たちのやりたいことを細かく選べるようになったし、自分たちの現在地を把握できるようになった。仕事をもらう大変さやありがたさもそうだし、一つ一つの意味や必要性がやっとわかって、価値観が大きく変わりました。例えば今年だったらシッピングモールを回っているので、「だったら土日の昼間にショッピングモールに来る家族連れに刺さる曲を作ろう」と考えられるようになりましたし。
ーーマーケティング視点が身についたと。
KAZ:そう。今、どんな人たちが見てくれているのか、これからどんな人たちに出会うかを考えたうえで曲を作ることができるようになりました。『#2』の「Happy Birth Day」でいうと、普段からインフルエンサーとして誰かのお誕生日をお祝いする機会ってすごく多いから、そういうときに歌える曲があるといいなと思って作った曲だし、「Flower」は5周年の感謝の気持ちを込めた曲ですが、同時にウェディングソングのように聞こえてくれたらいいなと思って作りました。自分たちの好きな曲、やりたい曲だけを作ることももちろん素晴らしいことですが、この視点がなかったら、イオンモールでゴリゴリのEDMをやって、カッコいい自分や歌のうまい自分だけを見せていたかもしれない。だけど、生活や子育てにちょっと疲れている人が、通りかがってペルピンズの曲を聞いて「今日楽しいかも」とか「こうやって子供たちと笑い合えているだけで幸せ」って、ちょっと足取り軽く帰ってもらえたほうがいいなって思う。そういうことを考えられるようになったのは、社長になったからなのかなと思います。
ーー社長としての業務も行うことで、アーティストとしての責任感も生まれましたか?
KAZ:それはもちろん。どの仕事にも共通して言えるのは、「喜んでもらいたい」「幸せになってもらいたい」という気持ち。だからみんなに喜んでもらえるものを作りたいし、僕らは、そんなみんなが喜ぶ姿を見て幸せになりたい。そのための音楽を作るし、そこには、共感を生むだけじゃなくて、自分の意思もないといけない。「俺はこういう経験をしてきてい、こういう思いをしてきた」と歌うことで、やっと「君の経験してきたことはこういうことなんだよね」って共感できると思うから。
「『#2』はサプリメントみたいなアルバム」(RIOSKE)

ーー冒頭に、今回のアルバムは自分たちの5年間の思いを曲にしたとおっしゃっていましたが、同時に、それがシッピングモールに来る人に刺さる曲でなければいけないんですね。
KAZ:そう。僕らは今フリーライブが多いから、家族や友達と聞いて幸せを感じられる曲を歌いたいと思っているんだけど、その根幹には必ず自分たちの経験や思いがあります。
ーー実際、「家族や友達と一緒にいて幸せ」という気持ちはお二人も持っているものですしね。
RIOSKE:はい。家族や友達というのは、二人とも共通して大事にしているものです。
ーーそんな思いで作られた『#2』のなかで特に好きな歌詞を教えてください。
RIOSKE:僕は「Celebration」。この曲はレコーディングしながら、なぜか涙してしまったんです。〈なんでも無い今日だって Celebration 特別に変わるから〉という歌詞が、見えていない自分の普段の頑張りを肯定してくれている気がして、歌いながらこれまでの出来事がパーっと頭の中に浮かんできて。「頑張ってきてよかったな」って幸せな気持ちになって涙してしまいました。
KAZ:レコーディングのときに、僕が「こういうイメージで作りました」って思いを伝えてから歌録りをしたんですが、そしたらRIOSKEが「ちょっとトイレ行く」って言って10分くらい戻ってこなくて。戻ってきたらめっちゃ泣き顔だったんだけど、最初はごまかしていて(笑)。
RIOSKE:まさかこんなに泣くとは思っていなかったから(笑)。
KAZ:僕らもライブをするまでに見えない努力をしているんですよね。歌詞を考えたり、レコーディングしたり、レコーディングのあとにミックスがあったり、曲だけじゃなくてセトリを考えたり、会場を決めたり、告知したり……そうやってライブ当日を迎えるわけで。だけど「ライブ以外のそういう日々も大切なんだよ」って、僕らも思いたいし、言ってもらいたんです。つまりはみんなもそうなんだろうなと思って作った曲だったんですけど……自分たちがめっちゃ励まされるっていう(笑)。
RIOSKE:そうそう。「明日からまた頑張ろう」みたいな気持ちにさせてくれる曲だよね。
ーー自分たちの曲で自分たちが励まされるってすごく素敵ですよね。ではKAZさんが特に好きな歌詞は?
KAZ:僕は「Flower」の〈もしも生まれ変わっても また君と巡り合いたい〉。このフレーズは、リョウちゃんパートだけど、今回のアルバムの軸でもあります。自分の病気のことだけでなく、僕たちは二人とも父親が亡くなっているし、命の儚さを知っている。そのうえで、来世があるとしたらまた巡り会いたいと思える人生が、ペルピンズとしての5年間にもあるし、人生のなかにもあって。聴いてくださっているあなたとも、ご縁があったスタッフさんとも、一度でもペルピンズを見てくれた方とも、また巡り会いたい。そう思っているということを、皆さんに伝えたいです。

ーーでは最後に、ペルピンズとしての今後の目標を教えてください。
KAZ:47都道府県でワンマンライブがしたい。テレビやSNSで全国の皆さんにお世話になったぶん、僕らが会いに行くべきだと思うので。そうすることで、例えば東名阪のちょっと大きな会場でライブをすることになったときには「この間は来てくれたし、行こうかな」って思ってもらえるかもしれないですし。
RIOSKE:今回の『#2』って、いろいろな形で支えになれるアルバムだと思うんです。シチュエーションによって、どの曲かが必ず支えてくれるような、サプリメントみたいなアルバムだなと思っているんですが、それが音楽のあるべき形だと思っていて。そういう気持ちを、これからも音楽で届けていきたいなと思っています。
KAZ:今回のアルバムのテーマは「手紙とフラワー」で、前回のアルバム『#1』のテーマは「バタフライ」。僕たち自身が蝶々となって、いろんな感情を旅していくなかで見つけた花たちを花束にして「お疲れさま」だったり「ありがとう」という気持ちを届けていく。その花は例えばプロポーズだったら赤いバラかもしれないし、結婚記念日だったら色とりどりの花束かもしれない。そういう“あなたにあった曲たちをあげる”というのがペルピンズの目指す姿です。
■リリース情報
2ndアルバム『#2』
発売中
購入:https://cckaz.official.ec/categories/7168226
■関連リンク
TikTok:https://www.tiktok.com/@perupines
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