COLOR CREATIONが見据える“ボーカルグループ”の新たな可能性 「ムーブメントが起こせたら」

カラクリ、デビューへの意気込み

 COLOR CREATIONが、5月23日にシングル『CANVAS』でメジャーデビューする。

 昨年夏に『Waiting For You』と『Summer Love』という2枚のシングルをリリースし、2枚の売上枚数が5000枚を越えたことでメジャーデビューのチャンスを掴んだ、5人組ボーカルグループのCOLOR CREATION。ルックスもさることながら、それぞれ卓越したボーカルパフォーマンスで、インディーズ時代からファンを魅了してきた5人は、ダンス&ボーカルグループが主流の音楽シーンにおいて、あくまでも“ボーカルグループ”として、歌の力を磨き続けてきた。彼らが歌手を目指したきっかけや、結成の経緯とは? 彼らのルーツを紐解くことで、ボーカルグループとしての魅力に迫った。(榑林史章)

「ユニゾンは、僕らの魅力の一つ」(KAZ)

ーーインディーズ最後のワンマンライブを拝見しましたが、個々のボーカリストとしての魅力が際立っていて。お客さんの層も幅広く、特に男の子がたくさん観に来ていたのが印象的でした。

KAZ:僕らは5人組のグループなので、曲の解釈や伝え方が単純に5倍です。それによってさまざまな魅力が、僕らと同世代だけでなく、お母さん世代、おばあちゃん世代、お子さん連れなどの幅広い層に届いているのだとしたらうれしいです。男の子に関しては、歌手を目指している子が観に来てくれているのかなと。歌が上手い人に憧れている人、音楽が好きな方がファンになってくれている印象です。

JUNPEI:僕自身も最初は清水翔太さんに憧れて歌手を目指した経緯があるので、僕自身が憧れられる立場に少しでもなれていたらうれしいですね。

ーー個々のボーカルの魅力という部分では、どんな違いを意識していますか?

KAZ:大まかに説明すると、僕とJUNPEIは低音、TAKUYAとYUUTOは高音で、RIOSKEの声は、曲に洋楽的な色合いを乗せてくれるので、英語詞のパートや曲の最後でシャウトやフェイクを担当することが多いです。RIOSKEのフェイクによって、曲の最後にクライマックス感を与えられていると思います。

RIOSKE:J-POP好きなお客さんだけではなく、洋楽好きなお客さんにも刺さるようにと思って、洋楽的なエッセンスが加えられるように日々研究しています。「聴きやすいけど実際にやってみようとすると実は難しい」ということは意識していますね。インディーズのころから、どれだけキャッチーなフェイクを乗せられるか自分なりに研究するのがすごく楽しいです。

ーーTAKUYAさんとYUUTOさんは高音パートが得意ということで。

YUUTO:TAKUYAは地声で声を張った時の声色がきれいなので、地声で歌っているところが多くて、僕はファルセットで、TAKUYAの地声とは違った声色で聴かせているという感じです。昔はファルセットもぜんぜん出せなかったんですけど、「男のファルセットは色気があっていいな」と思って、すごく練習しました。その結果、今はめちゃめちゃきれいに出せるようになりました!

KAZ:自分で言う!(笑)。

TAKUYA:RIOSKEはフェイク、YUUTOくんはファルセットや日本語っぽい表現。僕はチェストボイス(地声)で、突き抜けるようなギリギリ感を出して。KAZくんはミックスボイスで、5人の中心となる声や中性的な声が特徴です。JUNPEIくんは、KAZくんと僕の間くらいで……。だから、声のバランスがいいんです。ユニゾンでも単調には聴こえないんじゃないかなって思います。

KAZ:全員同じキーで歌っても、ローの成分、ミドルの成分、ハイの成分が揃っているんですよ。

RIOSKE
TAKUYA
JUNPEI
KAZ
YUUTO
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RIOSKE
TAKUYA
JUNPEI
KAZ
YUUTO
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ーーライブで聴いた時は、ユニゾンだけどハモっているように聴こえました。

KAZ:それはよく言われます。「ハモりがきれいでしたね」って言われて、「え? ハモってないけど」って(笑)。でも実際にユニゾンは、僕らの魅力の一つになっています。メインボーカルをはれる実力を持った5人がユニゾンすることで、他のグループでは表現できない説得力が出せていると思います。

TAKUYA:音程のハモリではなくて、声の成分でハモっているみたいな感覚ですね。それが5人によるユニゾンのキャッチーさにつながっています。

KAZ:5人で歌うことによって、6つ目の声が生まれる、ということです。

ーーその言葉、格好いいですね!

YUUTO:そのコメントは、以前僕が考えたんですけどね(笑)。

KAZ:僕が考えて、言ったことにしておいてください(笑)。

ーーそれと今の男性グループと言うと、ダンス&ボーカルが多いのですが、みなさんは、あくまでもボーカルグループというスタイルにこだわっている。

KAZ:ダンス&ボーカルのグループはたくさんいて、みなさんハイレベルなところでしのぎを削っていますよね。そうやってすでにできあがっているシーンに、ダンス経験の少ない僕らが今から食い込んでいくのは、至難の業だと思うのが正直なところです。それよりも、まだシーンとして確立されていない、全員がメインで歌えるボーカルグループとしてやっていくほうが、僕らのことを知っていただけるチャンスが増えると思いました。

 それに、そもそも僕らはみんな歌が上手いアーティストに憧れてこの世界に足を踏み入れたので、やっぱり“歌”が第一にあります。僕ら自身がそんなアーティストになって、僕らを見て歌手を志す人が増えていけば、それがやがて大きなシーンになっていくと思うし。ゆくゆくは僕らを中心にして、ボーカルグループのムーブメントが起こせたらいいなと思っています。

TAKUYA:だからと言って、“コーラスグループ”とも違うんですよね。コーラスグループって、バラードで聴かせるイメージがあると思うんです。僕らももちろんバラードで聴かせたいけど、基本的には会場のみなさんを巻き込んでそこにいる全員でライブを作って行くことを信条としているので。

KAZ:ダンス&ボーカルグループにも負けないポップさとか、みんなで楽しめる音楽を表現しながら、歌詞の面ではSonar PocketさんやFUNKY MONKEY BABYさんのような熱いメッセージが伝えられて、尚且つバラードを歌ったらコーラスワークでも聴かせるというのが理想です。踊らなくても、歌だけでいろんな層に刺されるように、それぞれのいいところを全部持っていたいと思います。ダンスしていないから物足りないなんてことは、決して言わせません。踊りながら歌う以上の説得力があると、自負しています。

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