星野源、『オールナイトニッポン』で築いてきた“繋がりの場” 名シーンと共にリスナーに届けられた笑いと勇気
春は番組改編の出会いと別れの時期。特にラジオリスナーにとっては、毎週の放送が気の抜けない、覚悟のいる季節でもある。
星野源がパーソナリティを務める『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送/以下、『星野源ANN』)の終了が発表された。2016年3月に始まり、この春でちょうど10周年。「やりたいことをやり切れた」という思いから、区切りとなる3月31日深夜の放送で最終回にすることを決めたという。
筆者もradikoにタイムフリー聴取機能が設定され始めた2016年〜2017年頃から『星野源ANN』を聴いていたリスナーの一人。それぞれに聴き方のスタイルはあると思うが、筆者は翌日にタイムフリーで移動中や食事中に聴くことが主で、日々の暮らしの中にラジオが溶け込んでいる感覚がある。だからこそ、その生活のリズムがなくなってしまうのは相当につらい。
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MC.wakaやリスナーとのセッションで見せた一度限りの熱狂
最終回がアナウンスされた2月17日放送回を聴きながら、まず頭の中に思い浮かんだのは「バカじゃないの!」と、ただただ笑ったクレイジーな日々。説明するのは野暮なため詳しくは割愛するが、最終回を発表した直後に“ねぶり棒”のジングルが流れるのは『星野源ANN』だけであろう。そして、星野の“イマジナリーフレンド”であるニセ明による『ニセ明のオールナイトニッポン』も相当にクレイジー(お悩み相談は芯を食っていて真面目)である。筆者が特に大好きなのは、2025年10月14日放送回で採用された女子4人のジングル。地元の友達と突発でお月見に行って録られた音声で、「かぼちゃのスコーンを食べました」をはじめ、打ち合わせなしの一発録りでしか生まれない空気感が最高としか言いようがない。この原稿を書くためPodcastでもう一度聴いてみてもやっぱり面白い。と同時に、電車で笑いがこらえきれずに一時停止した当時の記憶が蘇ってきた。
定期的に聴きたくなっては、YouTubeで「星野源 若林」と検索していたのが、2021年9月7日放送回で披露された星野源×若林正恭「Pop Virus feat. MC.waka」だ。『星野源ANN』はニッポン放送を縦に、横に、時には局を飛び越えて繋げていく番組だった。それは例えば土曜日の『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)、さらには『金曜JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)のように。“ライバル局”と言われた10年前から、今ではTBSラジオと互いにゲスト出演することも珍しいことではなくなっている。ほかにもファミレスからのラジオ放送や楽曲をフルサイズでオンエアするなど、星野自身もラジオリスナーだったからこそのこだわりを詰め込みながら、筆者がまさしく“くらった”放送回が若林との「Pop Virus」だった。先の女子4人のジングルとはまた違った意味での、一度きりのセッション。アメーバ状に溶け合い、シンクロする2人にその瞬間を生きているような、得も言われぬ熱狂を感じたことが忘れられない。その後の、『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』や『Gen Hoshino presents MAD HOPE Japan Tour』(こちらは映像共演)で再び2人の「Pop Virus」が実現したことも嬉しかった。























