アイドルが自ら歌詞を綴る意義とは? 松田好花、初作詞曲「涙目の太陽」に刻んだ日向坂46への深い愛

松田好花がラジオで磨いた“言葉の力”、 誠実さが育んだ深い信頼 

 松田の強みは、気持ちを言葉にして、それを相手に渡せるところにある。それがはっきり見えるのがラジオだ。2021年10月に冠番組『ひなこい presents 日向坂46 松田好花の日向坂高校放送部』(ニッポン放送)がスタートした際、松田は「いつかなれる日が来たらと願っていたラジオパーソナリティの夢が叶い嬉しい気持ちでいっぱいです」(※2)と喜びを語っていた。自由に話しながらも、リスナーの気持ちを置き去りにしない。そんな姿勢が番組の魅力になり、2023年からは『オールナイトニッポンX』のパーソナリティも務めるようになった。言葉で空気を作り、人の心を動かす力を、実戦の場で磨いてきたと言っていい。

 その誠実さは、ブログやコメントにも表れている。10thシングルで初めてフロントメンバーに選ばれた時、松田は「加入当初は夢にも見なかったポジションですが、活動に励む日々の中でいつの日からか夢見るようになりました」と綴っていたのも印象的だった(※1)。大げさに盛らずに、でも手触りのある言葉で、自分の変化を伝える。そうやって目標も迷いも丁寧に共有してきたからこそ、松田の言葉は信用されてきたのだろう。複雑な感情や未来への願いを、歌詞という形に落とし込むことができたのは、松田が長い時間をかけて培ってきた言語化する力が土台になっている。だから、今回の作詞も、突然の挑戦というより、これまで続けてきた言葉の積み重ねの延長にあるのだ。

 
 
 
 
 
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※1:https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/50650
※2:https://www.hinatazaka46.com/s/official/news/detail/M01066

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