ヤングスキニー Road to 日本武道館 Vol.4:しおん「みんなで同じ方向を向けてる」 野心と誠実さで切り拓いた音楽人生

ヤングスキニー連載取材:しおん

 ヤングスキニーにとって初の日本武道館公演『いつか僕は誰もが羨むバンドになってやる日本武道館』が、2月17日に開催される。Real Soundでは、来たる日本武道館の当日に向けて、それぞれのメンバーのパーソナルな一面に迫るソロインタビューを公開してきた。

 最終回は、しおん(Dr)のソロインタビュー。今回、彼の地元である埼玉・越谷で取材を行い、音楽のルーツや、ドラムを始めたきっかけ、自身が思うバンド結成以降の最も大きなターニングポイントについて語ってもらった。これまで公開してきたかやゆー(Vo/Gt)、ゴンザレス(Gt)、りょうと(Ba)のソロインタビューと合わせて読むことで、ヤングスキニーというバンドを多角的に理解することができると思う。いよいよ来月に迫った武道館公演を前に、ぜひチェックしてほしい。(松本侃士)

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ヤングスキニー Road to 日本武道館 Vol.2:ゴンザレス「より多くの人に届けたい」 就職ではなく“バンド”を選択をした覚悟

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ONE OK ROCKとの出会い、並外れた野心が引き寄せたヤングスキニー加入

ーーはじめに、今回のソロインタビューの撮影場所として、越谷を選んだ理由を聞いてもいいですか?

しおん:越谷は、僕が生まれ育った町で、“帰って来れる場所”ってイメージが強いんです。バンドマンってライブで遠征も多いし、都内で仕事することも多いんですけど、越谷はそういう喧騒からちょっと逃げ出せる場所で。ここに帰ってくると自分の好きなお店もあるし、実家もあるし、家族も友達もいるから、落ち着くんですよね。そういう意味でも、僕の人生にとって大事な場所だったので、ここを選びました。

ヤングスキニー しおん(撮影=はぎひさこ)

ヤングスキニー しおん(撮影=はぎひさこ)

ーーしおんさんの音楽のルーツ、また、ドラムを始めたきっかけについて教えてください。

しおん:両親も6つ上の兄も音楽をやっていて、物心がつき始めた頃からずっと音楽が生活の一部としてあったんです。ご飯を食べるのと同じような感覚で、ずっと音楽を聴いてました。お母さんがボーカルで、お父さんがベースで、兄がギターで、ちっちゃい頃から「ドラム、やったら?」みたいな話もあって。中学3年生の時に、初めてONE OK ROCKのライブを観に行ったんですけど、その時に「ドラムをやってみたいな」って思って。それで、高校の軽音部からドラムを始めて、今思うとただの勘違いなんですけど……当時、自分はめちゃめちゃドラムの才能があると思ってしまっていて(笑)。周りに比べたら「自分、上手くね?」みたいな感じだったんですよ。それまでずっと勉強もできなくて、運動もめっちゃできるわけでもなくて、何か秀でたスキルがあるわけでもないのが、自分の中ですごいコンプレックスで。中学の時にこのままじゃ嫌だっていう気持ちがずっと心の中にあったから、何か人と違うことをしたいと思っていたんです。その時に始めたのがドラムで、これだったらいけるかもしれないって思った。ただの勘違いなんですけど、今考えるとドラムならやっていると自己肯定感もモチベーションも上がって、そのままのめり込んでいった感じでした。

ーー先ほどONE OK ROCKの名前が挙がりましたが、その後どのようなアーティスト、ジャンルを辿っていきましたか?

しおん:兄の影響がかなり強くて、それこそONE OK ROCKも兄の影響で小学生の時から聴いていたので、その流れでメタル系に興味を持ったんですよ。でも、ヘヴィなサウンドがきつくなっちゃったタイミングがあって、高3の終わりぐらいからローファイヒップホップやR&Bを聴くようになりました。その頃、兄から教えてもらったのがkeshiで。理由はわからないけどすごく心地よくて、その時の自分にとって必要な音楽だと思ったんですよね。それまでラウド系とかテンポ速い音楽が好きだったのに、keshiを聴くと心が落ち着くというか。英語だから歌詞の意味を理解しているわけでもなかったけど、感覚的に好きになって。高3年の終わりぐらいからずっと好きで、今も変わってないですね。

ヤングスキニー しおん(撮影=はぎひさこ)

ーーしおんさんは、高校を卒業して専門学校に入学した数カ月後の2021年7月に、2代目のドラマーとしてヤングスキニーに加入しています。加入するまでの経緯について聞かせてください。

しおん:ESPという音楽の専門学校に入ったんですけど、その理由も、ONE OK ROCKのドラムのTomoyaさんがもともといた学校だったから。Tomoyaさんは入学して数カ月でONE OK ROCKに入って、その後1年で学校を辞めてるんですよ。だから、俺もそうしたほうがいいなって思って。今から思うと頭おかしいっすよ(笑)。でも、専門学校に2年通っただけではどこにも入れないよ、ってずっと親から言われていたので、「1年目で学校を辞めてるぐらいじゃないといけない」と思うようになったんです。当時の自分と同じ年齢のTomoyaさんが入学1年目でONE OK ROCKに入ったという実績があるなら、俺にもできるだろって。だから、入学してすぐのタイミングからずっと、ドラマーとしてやっていくきっかけを探してました。

 その少し前、高3の半ばぐらいから2〜3アーティストにコンタクトをとったことがあったんですけど、その時に自分の好きなもの、やりたいことを言い過ぎるのはよくないってことに気付いたんですよね。そんな中で、たまたまTwitterでヤングスキニーのドラマーの募集が出てきて。ちょっと結果重視すぎる見方ですけど、俺がそれまでコンタクトをとってきたアーティストより、当時の時点ですでに数字を明らかに持ってた。それで応募することを決めました。ただ、自分を出しすぎたらやばいと思って、ヤングスキニーやメンバーのことをしっかりリサーチして、応募の時は好きなアーティストとかめちゃくちゃ嘘ついてました。当時送った文章を見直すと、もう笑っちゃうくらい嘘だらけで(笑)。

ヤングスキニー しおん(撮影=はぎひさこ)

ーー並々ならぬ野心を感じるエピソードだと思います(笑)。初めて、かやゆーさん、ゴンザレスさん、りょうとさんと会った時のことは覚えていますか?

しおん:4人で初めて会った時の記憶があまりなくて。ただ、初めてかやゆー君とスタジオに入った時のことは覚えてます。ちょうどその頃にかやゆー君が初めてめちゃくちゃ炎上した時で。かやゆー君に「ごめんね。なんかいろいろ巻き込んじゃって」ってめちゃくちゃ謝られたんですよ。でも、その時の俺はマジで全然状況を知らなかったから、「全然いいよ!」「やろやろ!」みたいなノリで(笑)。

ーー計画的なのか、無計画なのか、わからなくなってきますね(笑)。

しおん:もう、自分もわかんないです。でも、どっちのノリも必要なんじゃないかなと思います(笑)。

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