“学業かアイドルか”ではない選択肢ーー学びを語ることが強みになる、櫻坂46 勝又春の京大在学公表が示すもの
櫻坂46 四期生の勝又春が、1月4日のブログで現在、京都大学に通っていることを明かした(※1)。
勝又春が京大在学を明かした理由、“ありのまま”を語る決断
勝又は当初、大学のことはアイドル活動とは直接関係のないプライベートな話であり、公表すべきか迷っていたという。それでも公表に踏み切った理由として「一人の人間として日々を過ごす中で感じてきたことや、経験してきたこと、立ち止まったことをもっとありのままの姿でお話しできたら『誰かの不安や迷いにそっと寄り添い、前に踏み出すきっかけとなりたい』という私のアイドル活動における目標にも、少しずつ近づいていけるのではないか」と綴っていた。
勝又は京都府出身の21歳で、四期生の中では年長組にあたる。冠番組『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京系)の初登場時には、塾講師として数学と物理を高校3年生に教えていたというエピソードが明かされたが、四期生 松本和子も『MARQUEE』Vol.160(星雲社)の対談の中でとても頭がいいし、落ち着いている、と勝又への印象を明かしていた。だからこそ、筆者は、勝又がいつか知性を武器にできるメンバーとして頭角を現す瞬間がくるだろうと、どこかで予感していた。
アイドルが在学中に学校名を明かすことには、これまで賛否があったと思う。だが近年は、学業と仕事を両立しながら活動する人が増え、進学や在学をオープンにするケースも少しずつ目立つようになってきており、坂道グループでも大学進学や在学を公表するメンバーが増えている。櫻坂46では、近年は北九州市立大学を卒業した中嶋優月に加え、武元唯衣も青山学院大学の卒業を報告した。武元は、神奈川県のキャンパスに通いながらグループ活動を両立させる中で、リハーサルに遅れて合流することが多かったと振り返りつつ、メンバーの励ましに支えられて乗り切ったと明かしていた(※2)。学業をまわりのメンバーを周囲が尊重し、支え合いながら進んできたその空気感は、グループのチームワークの強さにも影響しているのではないだろうか。
ほかにも、乃木坂46 池田瑛紗や林瑠奈、日向坂46の金村美玖など、学びを続けながら活動してきたメンバーがいる。池田は複数回の挑戦を経て東京藝術大学に合格し、昨年末には初の個展『Wings:あひるの夢』を開催。アイドル活動と受験勉強を並走させた末に夢を掴んだ歩みは、多くの共感を呼んだと言える。林もまた、映画制作を学びながら活動を続け、学びを将来の表現へ活かしたいという目標を掲げていた。金村は、写真や表現への関心を表現や発信へと繋げてきた。学びとアイドル活動を相互に高めようとする姿勢からは、新しいアイドル像が見えてくる。
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今回の勝又の発表もまた、学びや専門性を持つメンバーが活躍の場を広げている流れの延長線上にあると思う。アイドルの可能性は、パフォーマンスやキャラクターだけで決まるものではない。学びでの経験が言葉や視野に厚みをもたらし、その厚みが活動の選択肢を増やしていく。かつてはアイドルは一本に専念すべきなのではないかという空気もあった。しかし今は、両立に向き合う努力も含めて「応援したい」と受け止める視点が広がりつつある。多才で向上心を持った存在は、グループの魅力を増幅し、次の世代にとっても現実的なロールモデルになっていくはずである。
























