DEUXのAIによる奇跡の帰還から、RIIZEと美術館のコラボまで――韓国トレンドレポート 2025年12月号

T1、前人未踏の『WORLDS』3連覇

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

LoL Esports(@lolesports)がシェアした投稿

 世界最大のeスポーツ大会『2025 League of Legends World Championship』で、韓国リーグ・LCKのT1が優勝を果たし、大会史上初となる3連覇の偉業を達成した。2023年からの連覇に続くこの快挙により、チームの精神的支柱・Faker(イ・サンヒョク)は通算6度目の優勝リングを手にし、まさに生ける伝説としての座を不動のものにした。

 11月9日、中国・成都で行われた決勝戦は、T1とKT Rolsterによる伝統の“通信社ダービー”となった。試合は、セットカウント「1-2」と崖っぷちに追い込まれたT1だが、驚異的な集中力で第4セットを取り返すと、運命の最終第5セットでは圧倒的な交戦能力でKTを粉砕。劇的な逆転勝利で優勝カップを掲げた。シリーズの流れを変える決定的な活躍を見せたGumayusi(イ・ミンヒョン)がファイナルMVPに輝いた。

 このドラマチックな展開に、世界中のファンが熱狂。優勝決定の瞬間、SNSではFakerを称える「デサンヒョク(“大”と“サンヒョク”を掛け合わせた造語)」「崇拝します」といったミームが溢れた。

『青龍映画賞』HWASA × パク・ジョンミンの“3分間の短編映画”

화사 (HWASA) - ‘Good Goodbye’ 축하공연 [제46회 청룡영화상 시상식] | KBS 251119 방송

 11月下旬に開催された韓国映画界の祭典『第46回青龍映画賞』。名だたる映画人たちが集うこの格式高い賞の授賞式で最も大きな話題をさらったのは、第2部のオープニングを飾ったHWASAと俳優のパク・ジョンミンによる祝賀ステージだった。

 二人が披露したのは、MVで恋人役として共演した「Good Goodbye」。肩を露出したウェディングドレス姿で、裸足のままステージから歩いて出るHWASA。その元へ、客席にいたパク・ジョンミンがMVのキーアイテムである赤い靴を手に歩み寄る演出は、まるで映画のワンシーンが現実に飛び出してきたかのような没入感を与えた。歌詞に込められた感情に沿った振り付けの中で、パク・ジョンミンの俳優としての深い眼差しと、HWASAの圧倒的な表現がぶつかり合い、会場の空気は一変した。

 パフォーマンス放送直後から「今年最高の短編映画のようだ」「Netflixを観る必要がない」といった絶賛がSNSを埋め尽くし、YouTubeの関連動画は合算で1000万回再生を突破。その熱気は音源チャートへと直結し、発売から1カ月が経過していた「Good Goodbye」は、主要音源サイトで1位を総なめにする逆走現象を成し遂げた。余波はこれに留まらず、パク・ジョンミンのエッセイ集『쓸 만한 인간』(『使える人間』/想像出版)への関心も急騰。電子書籍の販売量が7倍に跳ね上がり、中古本が定価の10倍以上で取引されるという珍現象まで巻き起こしている。音楽と演技の境界を無効化したこの3分間は、観る者すべてに深い余韻を残した。

藤原ヒロシの韓国レーベル加入から、IUの特別パフォーマンス映像まで――韓国トレンドレポート 2025年11月号

K-POPや韓国ドラマにとどまらず、2025年の韓国カルチャーはアート、ファッション、フード、ストリートまで多彩な分野を横断し、…

タイラー・ザ・クリエイターの絶賛バーガーからNCT WISHのファッションコラボまで――韓国トレンドレポート 2025年10月号

K-POPや韓国ドラマにとどまらず、2025年の韓国カルチャーはアート、ファッション、フード、ストリートまで多彩な分野を横断し、…

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる