Omoinotake「Gravity」が導いたラブソングの深化 「もう一度挑戦者に戻る」――2025年総決算インタビュー

ヒット曲の必要性を再確認ーー「完全にチャレンジャー精神に戻った」

――今年はOmoinotakeにとってどんな一年でしたか?
藤井:2024年がいままででいちばん忙しかったと思っていたんですけど、それを超えてきましたね(笑)。本当に、そういう感覚です。
――昨年末の『紅白歌合戦』(NHK総合)から、地続きで走り切った感覚ですか?
藤井:まさにそういう感じです。
福島:アルバムのリリースから2025年はスタートして、それ以降のリリースも多かったし、ライブ本数も過去イチだったんじゃないかな? 日本中をツアーでまわらせていただいて、毎週違う土地にいた感覚。そのなかで制作もしながら駆け抜けたなって感じですね。もう、あまり記憶がないです(笑)。
冨田:でも、本当にたくさんのライブをやらせていただいて、幸せなことこの上なし!って感じでしたね。今年を振り返るとライブの光景が真っ先に脳裏に浮かぶし、それほど印象的でしたね。
福島:去年の今頃がつい最近のようにも思うし、5年ぐらい前にも思うし(笑)。よくわからない感じ。すごく濃密な時間を過ごせた2025年でした。
――直近まで行われていたツアータイトルは、『Omoinotake ONE MAN TOUR 2012-2025 "Shinka"』でした。この『Shinka』の部分には、たくさんの意味が込められていたと思いますが、バンドとして進化した部分はありますか?
藤井:今回のツアーは、今まででいちばんメンバーやサポートスタッフでいろいろと話し合いながらライブを作ることができたなと思っていて。ライブをどう組み立てていくのか、そういった部分にきちんと向き合うことができたし、バンドとしてあらためて音楽と向き合えた期間だったと思います。

――向き合えたことで見えてきた答えって、言語化するならどんな言葉になりますか?
藤井:向き合ったことでプレイヤーとして、シンガーとして結果よくなった部分は多くあると思うんです。各々が感じていることをはっきりと言葉で交わすことで「あなたにはこういう意図があるんだね」とみんなで共有することができたのはすごく大きな転換点だったと思います。ライブが具体的にどうよくなったのかというよりも、意図や思いを共有できたことが今後のOmoinotakeにとって大きなことだったなと思います。
福島:『Shinka』には深まっていくほうの“深化”という意味も込めました。これまでお客さんに楽しんでいただくライブにしたいという思いはあったものの、それをちゃんと言葉にしてこなかったと思うんです。僕たちがどんな気持ちでこの場所に立っているのかとか、今回はそういう思いも言葉でちゃんと伝えていけるようになりたいとツアーに臨んでいたので、個人的にはよりファンの皆さんと深化できたかなと思えているし、今後の曲の響き方もきっと変わってくるだろうなとあらためて思います。「わかち合えるものがあなたのなかにあればいいな」と思いながらいつも歌詞を書いているからこそ、僕たちが思っている本当の言葉は伝えていかないといけないなと思ったんですよね。
――ドラゲさんはいかがですか?
冨田:レオが言ったように、夏頃まではライブをなあなあにやっている節があったんですよ。もちろん本番は誠心誠意やっていますけど、それ以外のところで「大体こんな感じ」という気持ちがそれぞれ少なからずあったというか。でも、それではダメだなとみんなで話し合いの場を設けて、ワンマンツアーに臨めて個人的にも一本一本ライブをやっていくたびに良くなっていくことを実感することができたので、いい進化ができたのではないかなと思います。
――話し合うことになった大きなきっかけはあったんですか?
冨田:みんなが同じタイミングで「このままじゃダメだな」と思ったんだと思います。個人的には、wacciさんと対バンした時、一緒にリハに入らせていただいたんですけど、彼らのリハに対する姿勢が僕らとは全然異なっていて、「こういうふうにやっていけたらいいな」と漠然と感じたんです。これは僕の勝手な印象だったけど、きっとみんなも同じようなことを思っていたのかなと思いますね。

――今、バンドとして健康な状態ですよね。来年3月に初の武道館公演が控えています。皆さんにとって武道館はどういう場所ですか 。
藤井:正直、まだあまりイメージしきれてないんですよ。今年はツアーもまわったし、フェスにも多く参加させていただいて。いちばん多くのお客さんと対峙する場所って、現状だとやはりフェスの会場なんですよね。Omoinotakeのファンじゃない人も多くいるなかで、リスナーと対峙する経験はしているものの、それと同じくらいの人数、それもすべての人が僕らを観にきてくれる光景があまりイメージできない。来てくれる方がくまなく「いいライブだった」と思っていただけるようにあと3カ月、何ができるのかを考えないといけないなと思っています。
――Omoinotakeとして武道館というのは、目標としていた場所ですか?
藤井:明確に目標として掲げていたわけではないですけど、音楽をやっている以上は意識をせざるを得ない会場ではありますよね。それが目前まで迫っている、実感がちゃんと湧いてきてない感覚ではあります。
冨田:やっぱりミュージシャンなら一度は立ちたい場所だと思うし、僕はすごく楽しみですね。
福島:観に行く側としても特別な体験ができる場所だと思うから、ファンの皆さんには感動を伝えたいし、バンドとして届けないといけないなと思っています。
――ちなみに、どういうステージになるのかは決まっていますか?
福島:このインタビューが終わって、2〜3時間後には決まっていると思います(笑)。
――楽しみですね(笑)。では、最後に今後の目標や展望をお聞かせください。
藤井:『紅白歌合戦』に出続けるっていうのは公言もしてきていて、昨年初出演を果たすことができたんですけど、今年は出演することができなかったので、純粋に悔しいし、ヒット曲が出せなかったっていう事実を抱えたことによって 、完全にチャレンジャー精神に戻ったんです。昨年『紅白』に出演したことが、幻だったのではないかという気持ちに戻ったからこそ、もう一度挑戦者に戻って、ヒット曲を生み出して、結果的に『紅白』に出続けるっていうところに繋げていきたい。今、メラメラ燃えている状態です、本当に(笑)。
福島:自分たちがまだまだだなと思い知る一年でもあったし、バンドとしてもう一段階、二段階、上がっていくためには、やっぱりヒット曲は必要なんですよね。皆さんに全力で歌ってもらえるようなバンドになっていきたいです。
冨田:そのためには、いろんな人に届く歌を作っていく。Omoinotakeの音楽をこれからも届けていきたいと思います。

■リリース情報
SINGLE『Gravity / イノセントブルー』
発売中
配信URL:https://omoinotake.lnk.to/Gravity_InnocentBlue_pspa
販売URL:https://omoinotake.lnk.to/eTUNdP
・初回生産限定盤(CD+Blu-ray)
AICL-4818~4819/4,840円(税込)*デジパック仕様
・通常盤(CD)
AICL-4820/1,430円(税込)
<DISC1(CD)>*全形態共通
01. Gravity(映画『(LOVE SONG)』主題歌)
02. イノセントブルー(ブルボン アルフォートミニチョコレート CMソング)
03. Gravity (instrumental)
04. イノセントブルー(instrumental)
<DISC2(Blu-ray)>*初回生産限定盤
『Omoinotake One Man Tour “Pieces” 2025.5.2 @LINE CUBE SHIBUYA』
P.S.
トロイメライ
アイオライト
幸せ
心音
ホワイトアウト
この夜のロマンス
Ammonite
フラジャイル
ラストノート
モラトリアム
Pieces
Better Half -Japanese ver.-
折々
蕾
EVERBLUE
幾億光年
ひとりごと
By My Side
トニカ
■公演情報
『Omoinotake Live at 日本武道館』
2026年3月15日(日)日本武道館
OPEN 17:00/START 18:00
特設サイト:https://omoinotake.com/live-shinka-nipponbudokan/
<チケット>一般発売中
指定席:8,800円(税込)
指定席(学割):7,000円(税込) ※FC/CD封入/オフィシャル先行のみ
ぴあ:https://w.pia.jp/t/omoinotake-t/
イープラス:https://eplus.jp/omoinotake/
ローチケ:https://l-tike.com/omoinotake/
※3歳以上有料、3歳未満入場不可。
※学割チケットをご購入の方は、入場時に学生証を確認致します。
(特に高校生、大学生、専門学生の方は、学生証を忘れた場合は、一般料金との差額をいただく場合がございます。予めご了承ください。)
※お一人1公演につき4枚まで申込み可
Omoinotake オフィシャルサイト:https://omoinotake.com/
X(旧Twitter):https://x.com/Omoinotakey
Instagram:https://www.instagram.com/omoinotake/
YouTube:https://www.youtube.com/@Omoinotake




















