氷川きよし、森山直太朗、DOMOTO……『THE FIRST TAKE』で再発見されるベテランならではの歌唱力

 “一発録り”という手法によってアーティストのパフォーマンスをリアルに切り取ることで人気のYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』に氷川きよしが登場。「きよしのズンドコ節」をパフォーマンスして、演歌の魅力を再発見するコメントが多く集まっている。

 氷川は“演歌界のプリンス”として活躍する一方、ロック調の「限界突破×サバイバー」などのアニメソング、Queenの「ボヘミアン・ラプソディ」をカバーするなど、ジャンルにとらわれずに活動をしている。今年は小室哲哉とのコラボ曲「Party of Monsters」(氷川きよし with t.komuro名義)をリリースしたことでも話題を集めた。

 『THE FIRST TAKE』ではポップスやロックのジャンルで活躍するアーティストが多く出演していることもあり、披露される楽曲もそれらのものが多くなっている。しかし、初登場の氷川が「限界突破×サバイバー」などではなく、「きよしのズンドコ節」を選曲したことにも注目が集まり、自身の原点である演歌へのリスペクトを込めた姿に好感が集まった。

氷川きよし - きよしのズンドコ節 / THE FIRST TAKE

 パフォーマンスでは、金髪に真っ赤なスーツという華やかなスタイルでマイクの前に立った氷川。軽快なリズムに乗せて、望郷の思いを軽やかに歌い上げ、最後は〈ヘイ〉と掛け声で締めくくった。同曲は氷川をデビューから支えた作詞家・松井由利夫/作曲家・水森英夫という、演歌界の大御所タッグによる2002年のナンバー。ライブではサビのリズムに合わせて〈き・よ・し〉と合いの手を入れるのが恒例で、笑顔でパフォーマンスを繰り広げる画面上の氷川に向けて、思わず〈き・よ・し〉と歌ってしまいたくなる楽しさが映像からも伝わってくる。“こぶし”や“うなり”など演歌特有のテクニックを駆使することで生み出される感情表現には、“歌のプロ=氷川きよし”への賞賛の声が多く寄せられている。

 演歌というジャンルに慣れ親しんでいる世代だけでなく、この投稿で初めて演歌に触れたであろうユーザーからもコメントが多く集まり、広い層に演歌の魅力や技術力の高さに魅了される人が続出している。

 『THE FIRST TAKE』ではネットや若い世代の間で人気のアーティストや楽曲が取り上げられることが多いが、近年はTikTokなどで昭和・平成の楽曲が注目を集めていることも受けて、ベテランアーティストによる“懐かしい”楽曲の披露も数を増やしている。

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