女子大生シンガーソングライター Caity 幼少期、家族、芽生えた夢――シングル『やさしい嘘』に繋がる音楽人生を語る

“自身の思い出”を音楽に昇華した最新シングル

――そして今年の2月に、「Big Change」も収録されたシングル『女子高生じゃなくなる日』で、アーティストとしてデビューを果たしました。デビューするにあたって、理想のアーティスト像や、歌っていきたいと思う楽曲のイメージなどはありましたか?
Caity:今もまだしっかりした理想像はないんですけど、いろんな曲にチャレンジしながら、自分に合うものや歌いたいもの、そしてよりたくさんの方に聴いていただける楽曲を作っていきたいと思っています。
――デビューしてみて、何か変化はありますか?
Caity:曲を書くためにアンテナを張るようになったというのがいちばん大きくて。友人と話をしていても、「これ、曲にできるかも」とか思いながら聞いたりして。いいことなのかわからないですけど(笑)。
――物事の捉え方が変わっているんでしょうね。
Caity:そうですね。友人の話を聞きながら、「こっちの人はどう思ったのかな」といろいろな人の気持ちを考えたり。あとは表現力を上げるために、大学の教授の話す言葉を意識して聞いてみたり、本を読み始めたり、映画やアニメを見始めたりするようになりました。
――世界がどんどん広がっていっていますね。
Caity:人におすすめを聞くのもすごく楽しくて。そのなかから読みたい本をメモして、読んだらチェックしていくみたいなことをしていて、すごく楽しいです。
――ここからは12月10日にリリースされた最新シングル『やさしい嘘』について聞かせてください。このシングルには「やさしい嘘」「Candlelight Christmas」というクリスマスをテーマにした2曲が収録されていますが、制作は「クリスマスのシングルを出そう」というところから?
Caity:そうですね。12月にリリースするならクリスマスソングに挑戦してみようと思って作り始めました。先にできたのは「Candlelight Christmas」でしたね。私はクリスマスが大好きで。私のなかのクリスマスのイメージを曲にしたのがこの曲です。
――この曲で綴られているようなクリスマスを実際に過ごしてきた?
Caity:はい。中学3年生までは家族と住んでいたので、クリスマスは毎年家族で過ごしていました。キャンドルを焚いて、クリスマスツリーを飾って、母の手料理をみんなで食べるというクリスマスを過ごしていたので、その雰囲気を表現しています。
――楽しいクリスマスの思い出を描いた「Candlelight Christmas」に対し、「やさしい嘘」はサンタクロースを“優しい嘘”と表現したミディアムチューンです。
Caity:クリスマスをテーマにしましたが、2番は私の父とのエピソードで、きっとみんな経験したことがあると思うんです。自転車の練習をしていて、お父さんが「持ってるよ」って言ってくれてるけど、実は離していたみたいな。
――ありますね。自転車に補助なしで乗られてうれしいけど、お父さんには「なんで離したの!?」って怒っちゃったりして。
Caity:そうそう(笑)。そういうエピソードも入れつつ、最後に〈信じてたいんだ〉とあるように、全ての嘘が悪いことではなく、相手のことを想ってつくやさしさ溢れる嘘もあるんじゃないかということを伝えられる曲になったと思います。自転車の話だったり、サンタの話だったり、この曲を聴いた人が、お父さんやお母さんとの出来事を思い出すきっかけになってくれたらうれしいです。
――歌う上ではどのようなことを意識しましたか?
Caity:こういうバラードは初めてで。何回も録り直しました。もちろん歌っているときに感情はあるんですけど、それがうまく出せているかがわからなくて。でもその甲斐あって、すごくいい曲になったんじゃないかなと思います。
――ジャケットのアートワークもすごくかわいいですよね。
Caity:かわいいですよね! 熊本県出身のFUMIさんというイラストレーターの方にお願いしました。私がFUMIさんのステッカーを持っていて、ちょうど「ジャケット、どうしようか?」という話をしていたときにふとそのステッカーが目に入って。「これを描いている方にお願いしたいな」と思って調べたら、熊本県出身のイラストレーターさんだったんですよ。
――熊本の方だとは知らずにステッカーを買っていたんですね!
Caity:そうなんです。熊本の雑貨屋さんで見つけて、「かわいいな」と思って買ったんですけど、熊本の方だとは思っていなくて。
――図らずも熊本県出身アーティストのコラボになったわけですね。
Caity:はい、びっくりしました。
「誰かひとりでも励ますことができたらいい」

――今年デビューして1年活動してみて、音楽に対する考え方や向き合い方は変わりましたか?
Caity:変わらずに楽しいですね。自分の伝えたいことや表現したいことをもっとうまく形にできたらなとは思いますけど、でも「楽しい」がいちばんです。
――デビューするということは、聴いてくれる人が存在する、増えるということでもありますが、聴いてくれる方の存在というものは、Caityさんの活動や楽曲にどのような影響を及ぼしていますか?
Caity:たくさんの人に聴いてほしいですけど、それ以上に自分の音楽を聴いて、誰かひとりでも励ますことができたらいいなと思っているので、その気持ちを大切にしたいですね。
――「たくさんの人に届く」ことよりも、とにかくちゃんと誰かに刺さることが大事というか。
Caity:そうですね。私自身が音楽に助けてもらってきたので、自分も音楽で誰かの力になれたらうれしいです。
――今後作っていきたい音楽や、やってみたい活動など、現在考えているものがあったら教えてください。
Caity:「こういう曲を書きたい」というものがあるわけではなくて、今思っていること、そのとき感じたことを、その時々で書いていきたいと思っています。それと、今までに挑戦していなかった雰囲気の曲にも挑戦していきたいです。いろんな人に「こういう曲合うんじゃない?」とか、「こういう感じの曲作ってほしい」と言われることもあるので、どんどん挑戦していきたいです。
――2026年はどんな活動をしていきたいですか?
Caity:2025年は、デビューして、高校生から大学生になって、ドラマ(CBC『もしも世界に「レンアイ」がなかったら』第2話)のエンディングテーマを担当させてもらって、故郷でライブもさせてもらって……と、たくさん成長した一年でしたが、2026年はもっとパワーアップしたCaityになれるようにがんばっていきたいです。
――20歳にもなりますね。
Caity:そうでした。忘れていました(笑)。
――20歳までにやりたいことなどはありますか?
Caity:うーん、ないです(笑)。
――来年20歳になることを忘れていたくらいですもんね(笑)。
Caity:はい、今を生きていました(笑)。私は常に流れに身を任せているので、そのなかで成長していけたらいいなと思っています。
■リリース情報
デジタルシングル『やさしい嘘』
配信中
配信リンク:https://lnk.to/caity_yasashii_uso
<収録内容>
01. やさしい嘘
02. Candlelight Christmas
■関連リンク
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