ICEx、グループ・個人ともに飛躍を遂げた一年に 『Da-Da-Da』で見せる新たな一面、冠番組への想いを語る

ICExが12月10日、7thシングル『Da-Da-Da』をリリースした。カンテレ×FODドラマ『地獄は善意で出来ている』の主題歌「Da-Da-Da」を筆頭に、“闇”や“ダークさ”をテーマとした楽曲が収められている今作。ICExはシングルをリリースするたびに成長した姿と新しい一面を見せて私たちを驚かせてくれるグループだが、7thシングルもこれまでにない曲調の楽曲に挑戦し、表現の幅をグッと広げた作品に仕上がっている。
そんな最新シングルの魅力に加え、今回は2025年に入って急速に拡大しているグループや個人での活動内容にも迫る。ICEx初の冠バラエティ番組『愛されICExの作り方』(BSフジ)に挑む8人の心境や個人での仕事で得られたことなどについても、彼らの言葉でじっくりと語ってもらった。(市岡光子)
各メンバーのこだわりと“挑戦”が詰まった「Da-Da-Da」
――7thシングル『Da-Da-Da』はどのような作品なのでしょうか。
志賀李玖(以下、志賀):今回のシングルは少しダークで、今までのICExとは、まったく違う雰囲気の楽曲ばかりになっています。全体的にラップが多くて、アタックの強い曲が増えましたね。
千田波空斗(以下、千田):ICExはこれまで可愛い系の楽曲が多いイメージだったと思うんですけど、このシングルでは雰囲気をガラッと変えて、ICExのかっこいい部分を見せられる作品になっていると思います。かっこいい曲と言えば、すでに「ビリミ」がありますが、それとはまた違うかっこよさを表現しているんです。
山本龍人(以下、山本):今回は全体のテーマとして、“闇”というか、「暗いところほど光り輝くものがある」というテーマを掲げているので、カップリング曲も含め、すべての曲が“夜の景色”を連想させる内容になっています。タイトル曲の「Da-Da-Da」はダークな印象が強いですし、「Drive in my Tokyo」は夜のドライブの話を描いていて、「ロボハ」も明るい曲調ですが、夜にみんなが寝静まった後で動き出すロボットをテーマにしていて。僕たちの新しい一面をさらに見せられるシングルになっていると思います。


――タイトル曲「Da-Da-Da」は、カンテレ×FODドラマ『地獄は善意で出来ている』の主題歌。この楽曲のコンセプトや特徴を教えてください。
山本:「Da-Da-Da」はシングルのテーマと同じように、暗闇やダークさをコンセプトにした楽曲です。少し荒っぽく歌うとか、メンバーの歌い方も今までとは違っていて力強い楽曲になっているので、ダンスもこれまで以上にレベルが上がっています。自分たちのパフォーマンスを全面に見せることのできる曲だと思うし、曲調がドラマの世界観ともマッチしていて、聴いていてすごくおもしろい楽曲になっています。
――この曲は間奏がとてもクールで、ダンスブレイクが入りそうだなと想像しながら聴いたのですが、パフォーマンスの見どころを聞いてもいいですか?
中村旺太郎(以下、中村):おっしゃっていただいた通り、間奏部分はバチバチにダンスを見せるパフォーマンスになっているので、ぜひ注目してほしいです。ラップと一緒に音に乗りながら激しくダンスするところもありますし、各々のパフォーマンスも見どころがたくさんあると思います。


――一人ひとり振付が異なる部分もあるのですか?
中村:あります。たとえば、歌詞の1番のところで僕ととっしー(筒井俊旭)が歌い分ける部分があるんですけど、そこで八神と千田がどこかに行ってしまうフォーメーションがあるんですよ。
八神遼介(以下、八神):どこかに行っちゃうって言われた(笑)。
千田:俺ら1回帰るか(笑)。
――(笑)。
中村:(笑)。なんて言うんだろう……ふたりの動きがほかの6人の動きとまったく違っているんですよ。そういうフォーメーションの変化も気にしながら、ステージでのパフォーマンスを観ていただけたら面白いと思うので、ぜひ楽しんでほしいです。
――「Da-Da-Da」はラップがたくさん入っていたり音域が広かったりと、皆さんの表現の幅がかなり広がった楽曲だと感じました。レコーディングで工夫したことなどもお聞きしたいです。
千田:ボーカルについては、Bメロでラップが多くてガツガツした雰囲気から一気に落ち着いた曲調になるので、そこで熱い空気を鎮めるというか、ガツガツしたものを落ち着かせる意識を持って歌いました。伸び伸びと歌えるように頑張りましたね。
八神:ラップとの差別化を意識するのはもちろんですけど、サビに持っていくためのBメロだとも思うので、次に繋げるような感覚で歌いました。ただ、この辺のメロディ、ぶっちゃけ難しい……。キーが高くて、ライブ本番で歌えるのかわからないです……。
千田:大丈夫です。こう言っていても、彼は本番でしっかりやってくれるんで。
八神:それ言われたら本番でしっかりやらないとかっこ悪いじゃん! ……頑張ります(笑)。

――ラップをメインで担当された皆さんは、いかがですか?
阿久根温世(以下、阿久根):今までもラップをやらせてもらってはいたんですけど、その時の経験も活かしつつ、ディレクターさんと話し合いながら、これまでの楽曲との歌い分けを意識してラップを収録しました。あとは(竹野)世梛たちがどういう感じでラップをしてくるのかといったことも考えながら、ダークでかっこいい雰囲気を出せるようにレコーディングしましたね。
竹野世梛(以下、竹野):自分的にはこの曲はICExにとっても新しい挑戦で、今までとは違うパフォーマンスを見せたいなと思っていたので、ラップの歌い方もこれまでとは変える意識を持っていました。重心を落としながら歌うのを心掛けて、今回のラップに挑戦してみました。
山本:逆に僕は、旺ちゃんとか世梛、温世が結構荒っぽいラップをしていたので、曲の中で表現の幅を広げるために、少し気だるい感じでラップをすることを意識しました。全員で“がなる”タイプのラップをしていると、曲を聴く人にはベタッとして聴こえてしまうかなと思ったので、緩急をつけて面白くなるように、ディレクターさんとも話をしてスカしている感じで歌ってみました。なので、この曲全体を通して、歌い方、ラップの仕方の緩急にも注目してくれたら嬉しいです。


――続いて、「ロボハ」の必聴ポイントやパフォーマンスで注目してほしいポイントを教えてください。
志賀:「ロボハ」はこのシングルの中では一番ポップな楽曲です。テーマが「真夜中に動き出すロボット」ということで、ダークな暗い感じに少し可愛い要素を取り入れて、ICExらしい可愛くてお洒落な曲になっているかなと思います。
竹野:たしかに、今回のカップリングの中では可愛い曲調の楽曲だと感じます。聴いていると自然に体が踊ってしまったり、歌ってしまったりするかのような楽曲です!
筒井俊旭(以下、筒井):サビの〈ロボハ〉って歌う部分は、メロディがすごくキャッチーなので、ライブでCOOLer(ICExファンの呼称)と一緒に盛り上がれたらいいなと思っています。今回のシングルの中では一番、お客さんと楽しめる楽曲かもしれないです。ライブに来てくださったときは、ぜひ僕たちと一緒に楽しんでもらえたら。

――「Under Water」はダークな大人っぽいダンスチューンで、ICExにありそうでなかった曲だと感じました。
筒井:たしかに、この曲はICExの楽曲の中でも少し暗めですよね。逃避行を歌った曲なので、沈んだイメージのある楽曲です。僕たちのような10代後半から20代前半の人たちって、いろいろなことを考える時期じゃないですか。なので、歌詞に共感する方も多いのではないかと思います。歌詞の中には英語を使っている部分も多いので、今回は僕が最初にレコーディングをさせてもらいました。ディレクターさんからも「これからレコーディングするメンバーの英語の基準を作ってほしい」というオーダーをいただいて、英語の発音などを意識して収録しました。
――筒井さんの英語力が活かされているのですね。ちなみに、歌詞の特にどの辺りを歌っているのですか?
筒井:歌い出しは僕が担当しています。あとはサビの最初の〈Cool Love Cool Love〉のところも僕ひとりで歌っていて、この曲は僕が歌っているパートが多い楽曲かもしれません。
――この曲は英語詞も多く、音のノり方など、表現の部分でこれまでとは違った工夫が必要だったのではないでしょうか。
八神:ラフさや抜け感のあるおしゃれさを曲で表現していて、曲調がその……何て言うんですかね、うーんと……(突然良い発音で)City Pop?
筒井:どうした、急に(笑)。
八神:City Pop? Yeah? OK?
筒井:オッケー、オッケー(笑)。
八神:(笑)。曲調がシティポップのような、何も考えずにリラックスして聴ける曲なので、レコーディングでもラフさを出せるように声のトーンはかなり意識しましたね。
――パフォーマンスもこれまでとは違った雰囲気になるのでしょうか?
志賀:そうですね。今までのICExにはなかった表現になっていると思います。サビも楽しそうな雰囲気で、意外とノリノリで……(手と上半身で小気味好いリズムをとって踊り出す)。
千田:体で表現してもインタビューに書けないじゃん(笑)。
志賀:なんだろう、ジャンルとしてはハウスというか。ステップがノリノリなんですけど、サビの〈Cool Love Cool Love〉のところは少し落ち着いた表現になっているのも見どころです。ダンスもレベルアップしているので、注目していただけたら。
千田:さっきのところ、「志賀、踊り出す」って書いておいてください(笑)。

――(笑)。ありがとうございます。続けて、「Drive in my Tokyo」の聴きどころなども伺いたいです。
千田:この曲は振り入れはまだなんですけど、さっき龍人が言っていたように、夜景を連想させる楽曲になっていますね。歌詞の中に〈レインボーブリッジ〉とか都内の夜の景色がいろいろと綴られていて、また違ったタイプの大人っぽさを持つ楽曲だと思います。
――この曲は「推しのメンバーとドライブデートをしている」といった甘い想像をしながら聴くこともできそうですね。
志賀:たしかに、そうですね。波空ちゃんが言ってくれた通り、夜景を想像しやすい歌詞になっているので、歌詞通りの道を辿りながら曲を聴いてもらえたら、曲をたっぷり味わえるかも。
千田:でもそれ、結構難しくない(笑)?
八神:まずは渋谷駅前に行かないと。それから首都高行って、レインボーブリッジ行って……。
千田:すっごい大変!
筒井:でも、俺らのぬいぐるみを隣に置いて、どこか1カ所でも行ってもらえたら楽しいかも?
志賀:とにかくこの曲の歌詞には情景がすごく詳しく描かれているので、夜景を見ながらいろいろと想像して、ドライブを楽しんでもらえたら嬉しいです!



















