ヤングスキニー Road to 日本武道館 Vol.2:ゴンザレス「より多くの人に届けたい」 就職ではなく“バンド”を選択をした覚悟

ヤングスキニー連載取材:ゴンザレス

100人に聞いたら95人に「知ってる」「いい曲書くよね」と言われるバンドに

──最後に、これからの未来の話について聞いていきたいと思います。武道館をやることがチームの中で決まった時のことは覚えていますか?

ゴンザレス:ついにきた、とは思いましたね。でも、多分かやゆーも言ってると思うんですけど、僕武道館自体にめちゃめちゃ思い出があるとか、音楽やってたら絶対通んなきゃいけないとか、そういう感じはあんまりなくて。どっちかと言うと、約1万人規模のキャパの会場でやって、自分たちだけのためにそれだけの人が来てくれるっていうところに価値があるかなと思ってて。

──武道館公演の開催を発表したZepp Haneda(TOKYO)公演を観ていたんですけど、その時のお客さんの盛り上がりがすごくて。今のお話を聞いていると、もしかしたらお客さんのほうが、ヤングスキニーが武道館をやることに対する思い入れが強いかもしれないと思いました。

ゴンザレス:初期から応援してくれてる人の中に、武道館をきっかけに久しぶりにライブ行きます、みたいな人も結構いたりするんですよ。昔から応援してくれてたりする人は特に、ついに武道館かって思うのかもしれないですね。

ヤングスキニー ゴンザレス(撮影=三橋優美子)

──先ほど、武道館を約1万人規模のキャパの会場としてフラットに捉える、というお話がありましたが、大きい場所でライブしたい、もっとたくさんの人にヤングスキニーの音楽を届けたい、という想いは、やはり一貫して強くありますか?

ゴンザレス:そうですね。僕は基本的に数字主義というか、情熱とか気持ちよりも、数字が目に見えるほうがモチベーションに繋がるタイプで。そういう意味でも、より多くの人に届けたい気持ちは当然あります。ただ、昔から応援してくれてる人に対しても還元したいなとは思っているので、コアな層にもアプローチできるようにちっちゃいキャパでライブするのも僕は好きです。逆に、武道館のようなでかいキャパのライブとか、あとはより多くの人の目にとまる仕事、タイアップや音楽が関係ないバラエティの仕事ももちろん好き。とにかく多くの人に届けたいって気持ちはめちゃめちゃありますね。

──来年2月の武道館はひとつの通過点に過ぎないと思いますが、今後の1、3、5年、または10年をかけて、どんなことを実現したいか、もしくはどんな存在になっていたいですか?

ゴンザレス:たとえば、渋谷で100人に聞いたら95人が「聴いたことある」「知ってる、知ってる」「いい曲書くよね」って言ってくれるぐらいになったら、僕は一番いいかなって思ってます。もちろん、めちゃめちゃコアな音楽好きの人も当然いてほしいし、そういう人に対して僕らが楽器でアプローチしてる部分とかもあって、気付いてくれる人は気付いてくれるし。そういう部分はありつつ、やっぱりヤングスキニーの売り方的には、今以上により多くの人に届けるっていうのがひとつの目標としてあるかもしれないです。

ヤングスキニー ゴンザレス(撮影=三橋優美子)

──今のお話は、ギタリストのプレイやアレンジの仕方にも通じてくるお話だと思いました。

ゴンザレス:ギタリストとしては、ただ単にテクニックで押すっていうよりは、聴いていて気持ちいいって感じてもらえるようなプレイングを出来るようになりたい。そういうのは、まず引き出しを増やした上で、消去法、引き算で生まれるものだと思うので、もっと頑張らなきゃいけないなって思いますね。

──参考にしているギタリストの方はいますか?

ゴンザレス:日本だと、ROLLYさんや、あと最近はYOASOBIのサポートをやってるAssHさんですね。AssHさんは、基本ペンタトニックスケールっていう超王道なスケールの中で弾くんですけど、手元の弾き方でニュアンスや音量のバランス調整でクリーンな音にしたり歪ませたりして、幅やノリ感を出すのがめっちゃ得意な方なんです。そういうのが僕はかっこいいなと思うタイプで。いろいろな機材を使ったり、ライトハンドやったりっていうのもかっこいいんですけど、それよりは「わかりやすいけどかっこいい」みたいな、そこを目指したいなと思ってますね。

──それでは最後に、メンバー全員への共通の質問で、「ゴミ人間、俺」にかけて、「○○人間、俺」に自分を当てはめるとしたらどんな言葉を選びますか?

ゴンザレス:なんだろうな……2文字がいいっすよね、むずいな。でも一旦、メンバー全員、「ゴミ人間」ではあると思います。それはデフォ。さっきの話でも出てきましたけど、僕はメンバーの中だとロジック系ではある気がするんですよ。パチンカスであることを置いておいたら割と真面目だし。っていうことで、「ロジック人間、俺」で。

ヤングスキニー - ゴミ人間、俺【Official Music Video】

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ヤングスキニー Road to 日本武道館 Vol.1:かやゆー「どこまでもモテたい」 一貫した原動力、飾らない“リアル”の正体

ヤングスキニーにとって初の日本武道館公演が2026年2月17日に開催される。Real Soundでは、来たる日本武道館の当日に向…

■公演情報
『いつか僕は誰もが羨むバンドになってやる日本武道館』
日時:2026年2月17日(火)開場 17:30 / 開演 18:30
会場:東京・日本武道館
特設サイト:https://www.yangskinny.com/feature/budokanlive_2025

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