E-girlsの復権なるか? 佐藤晴美プロデュース“全員合格”の『ガルバト』最終審査徹底レポ

『ガルバト』最終審査徹底レポ

 EXILEを中心に三代目J SOUL BROTHERS、GENERATIONSなど人気アーティストを多く輩出している事務所 LDH発のガールズグループのメンバーを決定するオーディション『ガルバト -GIRLS BATTLE AUDITION-』の最終審査が11月22日に行われ、10人のメンバーとグループ名「CIRRA」が発表された。

 このオーディションは「憧れの連鎖」「E-girlsの復権」をテーマに掲げ、E-girlsで二代目リーダーを務めた佐藤晴美がプロデューサーを務めた。「このステージを観た経験が、夢を思い描くきっかけになれば」と、会場には将来のダンスグループ候補生やその父兄らが観客として招待され、拍手や手拍子でステージを盛り上げ、客席から声援がかかるメンバーもいるなど、イベントライブさながらの盛り上がりとなった。

 審査は課題曲4曲のパフォーマンスで総合的に判断された。まずは「Dance Track」に合わせて、全員で踊るダンスパフォーマンス審査。この「Dance Track」は、LDHの歴史を作ってきたさまざまな名曲がコラージュされたもの。個性豊かな衣装に身を包んで、息の合ったダンスを繰り広げたメンバー。迫力あるパフォーマンスからは、LDHの伝統やイズムを受け継ぐ者としての意思や大いなる覚悟が感じ取れた。

 オーディションの開催当初から佐藤をサポートしてきたEXILE NAOTO(EXILE/三代目 J SOUL BROTHERS)は、「こんなに立派になって」と親目線でコメント。「オーディションのなかで成長して、いい時間を過ごしてきたことを感じさせた。一人では出せない力、チームワークを感じるパフォーマンスだった」と絶賛。そしてこの日、ゲストとして審査に加わったm-floのLISAは、「夢に向かっている姿が素晴らしい。このあともすてきなステージ楽しみにしています」。

 最終審査に臨む意気込みとして「笑顔と感謝を届けたい」とコメントしたYURARA(EXPG Lab)。家族の応援が力になったというYUNA(iScream)は、「今までで一番のパフォーマンスを届けられるように頑張ります。またソロダンサーとして数多くの賞に輝いた実績を持つCOIROは「皆さんに感謝しながら私らしくパフォーマンスしたい」。緊張より楽しみのほうが大きいというTOA(ex.Girls2)は、「11人でデビューするつもりで、最高のパフォーマンスを目指します」。歌もダンスも未経験ながら勝ち残ったMANONも「成長した姿を見せられるように頑張ります」とコメント。最終審査の前日にメンバーやスタッフに感謝の手紙を送ったというHINATA(iScream)は、「努力は決して裏切らない。“HINATAワールド”全開で頑張ります」。3歳からレッスンを続けてきたKOHARU(EXPG Lab)は、オーディションに落ちた経験を何度もしており、「これまでの悔しさを全部吐き出してぶつける。全力で頑張ります」と力強い言葉。前日が誕生日で、みんなにお祝いをしてもらったというMYU.Y(EXPG Lab)は、「私らしくパフォーマンスします」。『No No Girls』で5次審査まで勝ち残った経験を持つMOMOは、「悔いが残らないよう出し切れるように頑張ります」。MYU.S(EXPG)も「ガルバトを通して成長した姿をお見せできるように頑張ります」と。そしてNIKORIは、「今日このステージに立ててうれしい。悔いが残らないように全力でかまそうと思います!」と力強くコメント。

 続く審査は第5次審査の課題曲「Close」と、この最終審査のために作られた新曲「All for Me」の2曲を、AチームとBチームに分かれてパフォーマンス。歌唱とダンスが審査対象となる。

 「Close」は、非常に切なさあふれるバラード楽曲。これをAチームは、しなやかなダンスでパフォーマンス。内に秘めた強さを、エモーショナルに歌い上げた。Bチームは1人少ないが、かえってまとまりを感じさせるパフォーマンスだった。また「All for Me」は、チームAがポップでキュートに表現。チームBは、メリハリの効いた動きでも魅せた。パフォーマンスを終え、Aチームを代表してMOMOが「それぞれの課題をクリアーしながら、今まで積み上げてきたものを思う存分出せたと思う」と話し、BチームはNIKORIが「体調不良で辞退となったAIKOちゃんの気持ちも背負ってパフォーマンスできた」とコメント。

 「両チーム素晴らしいパフォーマンスでした」と、佐藤が総評。

「Aチームは、一人ひとりの個性が上手くまとまって、それが立体的になって魅せてくれた。お互いのいい所や魅力を認め、理解し合って、リスペクトしながらパフォーマンスしていることが伝わった。Bチームは、繊細さとスタリッシュさ、両者のコントラストがきれいに描けていて、2曲の振り幅をものにしていた印象だった」

 エールの代わりに、自身が過去に受けたオーディションの経験談を語ったLISAは、「Aチームはエナジー、Bチームはケミストリー」と評価。「MOMOさんはセンスがいい」「HINATAさんはパワーがすごかった」など個々を挙げながら、全体としてのピッチの良さやクオリティーの高さを賞賛した。また、彼女たちのパフォーマンスに「食らった!」と語ったNAOTO。ボーカルレッスンを担当したMayu Wakisakaは「ただただ魅力が爆発したステージだった」とコメント。2人が一人ひとりに向けて良かったところや成長が感じられたところなど、オーディション開始当初から見守ってきてくれた2人だからこそのピンポイントのアドバイスは、きっとファイナリストたちの糧となっただろう。

 そして最後は、番組テーマソングとしてもお馴染みの「one-way runway」を全員でパフォーマンス。チア要素がポイントの明るくハジけた楽曲。会場が大歓声で沸き、立ち上がって応援。一緒に歌ってダンスしたくなるような、明るく楽しいパフォーマンスで会場を魅了した。

 最後のパフォーマンスに寄せて「葛藤、乗り越えてきたもの、今背負っているもの、すべてがパフォーマンスに乗って、単なるパフォーマンスではない人生や生き様を感じた。もはや候補生ではなくいちアーティスト。ファイナルにふさわしいステージだった」と話して涙した佐藤。LISAももらい泣きしながら「楽曲に恵まれたのももちろんだけど、みんなのケミストリーや“スターパワー”を感じました」。NAOTOは「パフォーマンスする人のストーリー、努力が説得力となって、それが人の心をを動かす。自分も大事なことを思い出せた」。Mayuは「アーティストに大事なのは感動を与えること。みんなには感動を届ける力がある」

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