A.B.C-Z、熱量高く“伝統とパフォーマンス”を届けるステージに 『CRAZY ROMANTIC!』ライブ&囲み取材詳細レポ

A.B.C-Z『CRAZY ROMANTIC!』ライブレポ

 橋本良亮、戸塚祥太、五関晃一、塚田僚一からなるA.B.C-Zが、9thアルバム『CRAZY ROMANTIC!』を携えた全国ツアー『A.B.C-Z Concert Tour 2025 CRAZY ROMANTIC!』を開催中。本ツアーは11月3日の熊本·熊本城ホール公演を皮切りに、大阪、東京、そして12月8・9日の愛知公演と4都市、全12公演を予定している。

 本稿では、11月23日に東京・Kanadevia Hall(TOKYO DOME CITY HALL)で行われた昼公演の模様をレポートする。

ライブ前にはA.B.C-Zのメンバーが揃って取材に応じ、ライブのこだわりを明かす

 今年の見せ場について、五関が「いつもだったら大きい装置を使って、ファイブブリッジだったりとかを使ったりしているんですけど、今回は勢いを出すっていう意味では、自分たちA.B.C-Zの生身のパフォーマンスで、勢いと一体感を出していこうというコンセプトがあります。見どころと言ったらA.B.C-Zです!」と胸を張ると、塚田も「原点回帰です」と続ける。

 五関は、今回のツアータイトルにも掲げたアルバム『CRAZY ROMANTIC!』について触れ、「このツアーを見据えて作った楽曲を作ったものが何曲もありまして、お客さんにも一緒に歌ったりだとか、「Perfect Sky」っていう楽曲では〈Wow Wow〉というところが結構あるんですけど、そこを一緒に歌っていただいたりとか。あとは、10年ぶり? ぐらいにメンバー紹介曲っていうのもできまして、お客さんにいっぱい名前を呼んでもらったりとか。コール&レスポンスをさせていただいたりとか。昔から、僕たちのコンサートでお馴染みになっていますけど、「頑張れ、友よ!」でもお客さんに歌ってもらう場所を新たに作って、皆さんにも歌ってもらうっていう挑戦をしたりだとか、一体感っていうのは本当に意識して作っていますね」と熱量たっぷりに語った。

『A.B.C-Z Concert Tour 2025 CRAZY ROMANTIC!』

 また、戸塚は「自分たちがより、クレイジーになることによって、お客さんもより解放してもらえたらいいなって思うのと、なのでA.B.C-Zのライブは多分、一番お客さんが演者になれるというか。お客さんがお客さんでいるだけじゃなくて、お客さんも能動的に楽しんで、僕たちを楽しませにかかってくるというか。お互いで作り合っている感じですね」とファンと作り上げるライブだと語ると、五関も「もう、声を出す覚悟で来ていただいて(笑)」と呼びかけた。

 実際の客席の反応について聞かれると、橋本は「めちゃくちゃいいです!」と声を弾ませ、「すごい楽しませてくれます、僕たちのことを。盛り上がるのはもちろんなんですけども、年々すごく声を出してくれているような気がしますね」と称賛。続けて「僕たちってやっぱ、恥ずかしがり屋さんなんですよ。“ニャンニャン”、“ワンワン”とか言わないタイプなんですよ、僕たちって(笑)。だけど、今回はみんなちゃんと言ってるなって感じがして。お客さんもそれを求めているじゃないですか、やっぱり。僕たちの“ワンワン”、“ニャンニャン”を」と、オリジナルの例えを交えながら、戸塚や五関が「みんな盛り上がって行くぞ!」「東京公演行くぞ!」などと、積極的な声出しをしていることについて、「殻を破っているなっていう感じがして、今回はいいライブだな」と褒めていた。

 塚田は「ほかのグループでも客席登場とかもあると思うんですけど、割と僕たちはその時間、曲っていうのを多めに取っていて、一人ひとりとハイタッチができるような、触れ合いみたいなところもひとつの見どころ」と続けると、戸塚も「(ファンは)共演者の皆さまなので、より近くにいきたい」と語り、「覚悟しとけよ」と痺れるメッセージを送った。

 また、グッズが発表になるなりSNSで大きく注目を集めたクレロマフォンライト。これは橋本が考案したもので、「僕たち、今回リバイバルでやらさせてもらってるんです」と、ひと昔前のケータイの形をモチーフにして、シールなどを貼ってデコれるように作ったと話す。

 五関は客席に行った時にデコったフォンライトを見せてもらったと言い、「楽しいですよ」と彼らにとっても楽しみのひとつにもなっているようだ。橋本は「主にペンライトは僕が考えているんですけど、A.B.C-Zのファンだけじゃなく、ほかのグループのファンの方が、「A.B.C-Z、今回も可愛いの作ってズルイ」みたいなことをSNSで発信しているとすごい気分がいい!」と得意げに語った。

 ライブでの見せ場について、塚田は「筋肉?」とナチュラルに答えながらも、曲中で披露するアクロバットに言及。「アクロバットも本当は予定していなかった」と告白。当初は予定していなかったが、本番でテンションが上がって披露したところ、結果的にメンバーや振付師からも好評だったという。

 五関は「(塚田が)アドリブでやったので、場所的には塚ちゃんのアクロバットを見せる照明にもなっていなかったので。熊本の初日、真っ暗の中ひとりでやって(笑)、なんとかお客さんから見えて歓声をくれまして」とライブならではのエピソードを披露。戸塚も「打点が高いんですよ!」と褒めれば、橋本も「アクロバットしてる時の塚ちゃんって輝いている」とメンバーの奮闘を讃えた。バク転したあとの目の輝きや勢いがスゴイと語るなど、アクロバットをする塚田の表情にも注目だ。

『A.B.C-Z Concert Tour 2025 CRAZY ROMANTIC!』

 “ロマンティック=ときめくこと”について質問が及ぶと、五関は、ツアー中に愛犬を実家に預けたそうで、そこで普段は見せないクセが明らかになり「会いたくなっちゃいました」と頬を緩めた。塚田は愛犬の散歩中に木村拓哉に遭遇した時のことを語り、突然のことで動揺した塚田は、挨拶もそぞろに犬に引っ張られた感じを出してその場を離れたという。「あの時に立ち止まって話ができたら……」と後悔を滲ませた。「ずっとそこで待ってますから!」と木村に呼びかけた。

 戸塚は「酒ですね」と切り出し、「二十歳の時から、酒と本を読んで生きてきたので、それが20年経つってなると生きてきた半分それをやってるので。あと何回、このサイクルできるんだろう?」と思いを馳せた。「基本は下戸なんですけど、ロマンティックとかクレイジーな方にいきたくてアルコールを入れているんです」と実情を明かした。

 橋本は「僕はライブに立ってる時ですかね。お客さんと触れ合っている時。間違いなくそれが一番」と語り、「お客さんが僕の方を見てときめいた顔をするじゃないですか。それに僕もときめくんです。そういう顔って覚えるし。だからいろいろ楽しんでいるんですよね、このステージ上では」と胸を張った。そんな橋本を、戸塚は「“ナチュラルボーン”ですよ、生まれながらにして、ですよ」と紹介。橋本が天性のアイドル性を発揮した言葉を寄せた。

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