Da-iCE「いつの日かドームに」 『-EntranCE-』ファイナルで示した新たな入口、熱狂のステージを振り返る

Da-iCE『EntranCE』ツアーファイナルレポ

 Da-iCEの全国アリーナライブツアー『Da-iCE ARENA TOUR 2025 -EntranCE-』が、11月11、12日の埼玉・さいたまスーパーアリーナ2DAYS公演でファイナルを迎えた。10月より約1カ月かけて大阪、静岡、福岡を巡ってきた本ツアーでは、『-EntranCE-』の名のとおり“Da-iCEの新たなエントランス”を提示するライブを展開。改めて「Da-iCEとは?」を突きつける充実のセットリストとパフォーマンスで新旧のファンを大いに喜ばせた。本稿では、12日に行われたツアーファイナルの模様をお伝えする。

観客の度肝を抜く演出、会場を生かした立体的なステージング

 詰めかけた約2万人のファンが開演の時を今か今かと待ちわびる場内では、アリーナ中央に設置された円形のセンターステージと、その遥か上空に鎮座する円柱状の360度LEDスクリーンが静かにその存在感を放っていた。定刻を迎えて場内が暗転したのち、攻撃的に歪んだシンセベースの重低音とともにメインスクリーンに映し出されたメンバー紹介ムービーが会場のボルテージを一気に上昇させると、その円柱LEDの底面部分がエレベーターのようにゆっくりと降下。そこには工藤大輝、岩岡徹、大野雄大、花村想太、和田颯の5人が乗っており、まるでホバリングするUFOから降りてくる宇宙人のような出現の仕方で観客の度肝を抜いた。

『Da-iCE ARENA TOUR 2025 -EntranCE-』

 5人はそのまま空中ステージでパフォーマンスを開始。全員でマイクリレーを繋ぐハードチューン「Entrance 6」でライブの口火を切ると、その勢いのままにセンターステージへ降り立って「BACK TO BACK」を畳みかける。円形のセンターステージは回転式になっており、客席側を向いて外縁部に立つ5人が自動的に全方位へパフォーマンスを届けられる仕組みだ。さらにメインステージへ移動して届けられた「SiX」では、天井から吊るされた照明ユニットが変形ロボットよろしくダイナミックにポジションを変えながら、変幻自在なライティング効果を生み出していく。Da-iCE自身のハイレベルなパフォーマンスのみならず、こうしたスケールの大きな舞台装置演出でも存分に聴衆を魅了した。

 ハードなダンスナンバーが次々に投入された序盤ブロックは、最新曲「Monster」でひと区切り。5人がゲームセンターでビデオゲームに興じる幕間映像を挟み、「I wonder」からはハッピーなポップソングブロックへ移行した。ビバップ調の「Tasty Beating Sound」で客席とのコール&ハンドクラップや工藤の即興川柳を繰り広げたかと思えば、「オレンジユース」「FAKE ME FAKE ME OUT」「Black and White」といったスタイリッシュなアーバンポップも抜け目なくお見舞い。表現力の幅広さを存分に発揮してファンを釘づけにしたのち、バンドメンバー4名がそれぞれ長尺ソロを奏でるフュージョンライクなインストゥルメンタルセッションを境に、ライブは後半戦へ。

 大野が空中ステージでソロ歌唱を披露したソウルバラード「Love Song」では、直下のセンターステージで和田が曲に合わせてソロダンスを繰り出す遠隔セッションの形が取られ、会場構造を生かした立体的なステージングを展開。続く「image」はセンターステージを舞台に花村のソロ歌唱と岩岡のソロダンスという組み合わせで届けられ、ツインボーカル体制に回帰した「ダンデライオン」では工藤のソロダンスを軸に、ラスサビで5人が再集結する演出が施された。そしてシンフォニックなパワーバラード「CITRUS」でバラードコーナーがエネルギッシュに締めくくられると、張り詰めたシリアスな楽曲パフォーマンスから一転、ほがらかなムードのMCタイムへ。

『Da-iCE ARENA TOUR 2025 -EntranCE-』

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる