ふぉ~ゆ~、おともだちと育んだ信頼と笑顔――結成15周年を見据えた幸福感溢れるステージに

福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介からなる4人組アイドルグループ・ふぉ~ゆ~の全国ライブツアー『4U. LIVE TOUR 2025 39×4=イイコロ』。8月30日の大阪・オリックス劇場を皮切りに、東京·立川、兵庫·神戸、東京·渋谷、そして11月11日に予定している愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホールでの公演を含めて、全国5会場11公演、過去最多の2万4500人の動員を予定している。
彼らのファン=おともだちによる元気な「ポンス」の声が響く、ふぉ~ゆ~のライブ。本稿では10月29日に行われた東京・LINE CUBE SHIBUYA公演をレポートする。
DOMOTO「シュレーディンガー」、Snow Man「タペストリー」のカバーも
ツアータイトルの『39×4=イイコロ』は、今年メンバー4人が全員39歳になることから、そこに4をかけて“156=イイコロ”という語呂合わせからなる。今回のペンライトは、彼らのお決まりのフレーズ、「3939(サンキュー、サンキュー)です」の指のポーズを模したもの。松崎が細部にもこだわったそうで、この1本で感謝が伝えられるという優れモノだ。そんな特別なペンライトを光らせながら、開演のときを待つオーディエンス。
生バンドによる演奏が激しさを増すと、スモークとともにサングラス姿のメンバーが登場。松崎が「調子はどうだ?」「いけるのか?」とのっけから煽ると、それに負けじと大きな歓声で呼応するおともだち(ファンの呼称)。メンバーもトップギアで熱唱を続け、メンバーは上下左右、近場から上階の隅々までを見渡し、指さしをしたり笑顔を見せたり。パフォーマンスを続けながら、来場者全員と目を合わせる勢いで会場を包みこんだ。
間奏では、越岡が「渋谷ー! 一緒に遊ぼうぜ!」と叫べば、「今日、友達以上になるぞ!」と辰巳。リーダーの福田が「みんな! 今日は最後まで愛し合っていこうぜー!」とさらに熱くさせる。そんなメンバーの言葉を浴びたオーディエンスもまた、コール&レスポンスではありったけの声を返す。その後もアップテンポな楽曲で、一気に特別な時間へと誘う4人。「みんなひとり残らず大好きだー!」と、福田の言葉もひときわ熱を帯びていた。
すっかり熱気に満ちたステージだが、白い幕が降りると雰囲気ががらりと変わる。ペンライトを消灯して始まった2ndブロックでは、オリジナル曲「Tokyo Lover」を披露し、歌詞の世界観を投影した映像をバックにふぉ~ゆ~の大人の魅力が炸裂。高さを活用したりフォーメーションをくるくると変えてみたりと、ステージを大きく使ってパフォーマンスした。
そして彼らのYouTubeチャンネルでもお馴染み、ふぉ~ゆ~が愛してやまないDOMOTOの楽曲から「シュレーディンガー」を披露。伸びやかな歌声で、気持ち良さそうに歌う彼らに酔いしれるオーディエンス。また、Snow Man「タペストリー」を感情たっぷりに歌い上げるなど、選曲のセンスも光る。また、メンバー一人ひとりを照らしたり、カラフルに彩ったりと照明づかいも巧みで、衣装もカジュアルなものから、大胆なビジュー使いの艶感を活かしたものまで、彼らを彩る様々な演出にも目を奪われた。
幻想的で色気たっぷりなステージから一変。イントロから血が騒いだおともだちも多いはず。約9分に及ぶ「コール&レスポンス 4U.」はさらなる盛り上がりを見せた。タイトルのとおりメンバーとファンが呼応しあうコール&レスポンスで成立する楽曲で、YouTubeではコール&レスポンス講座なる“おともだちコール講座”を公開している。その甲斐あって、オーディエンスの気迫が手に取るかのように伝わってきた。中でも、回を追うごとに声の圧が増していく「ポンス」は圧巻。会場の誰もが爽快感を味わったことだろう。この曲ならではの一体感に包まれながら、双方が日頃の感謝や愛を伝え合うような一幕だった。

一方、艶っぽい世界観の「Jellyfish」では、銀幕を大胆に使い、ゆらゆらと泳ぐクラゲを彷彿とさせる神秘的な演出で魅了。メンバーのしなやかで繊細な動きによって、没入感をもたらした。
そして、ふぉ~ゆ~ライブで欠かせないのが「他己プロデュースコーナー」。自己プロデュースではなく「他己プロデュース!」とカーディガンをプロデューサー巻きにした人物が声を張る。このパート特有の清々しさは、アイドルも俳優もお笑いも……さまざまな経験を積んできた賜物だろう。
MCコーナーでは、居酒屋さながらのセットが用意され、ライブグッズで出した「グラシアスなグラス」を片手にメンバーも一息つく。リーダー福田の「最後まで一緒に楽しんでいきましょう、乾杯!」の発声で、おともだちと乾杯。宴会さながらのMCがスタートした。辰巳が、メンバーで飲みにいったときのエピソードを切り出す。騒がしい店内で、店員を呼ぶと声が通らない場合があるが、越岡の切り裂くような声だと通るという。越岡が再現してみせると会場からはどっと笑いが起こった。
先に39歳の誕生日を迎えた松崎と越岡をみんなで祝い、ネクスト39として福田、辰巳にも拍手が送られると、メンバーも「皆様のおかげです」と改めてファンに感謝を告げる。さらに、「いろんなチャレンジをします」と、辰巳と越岡の舞台や、福田と松崎がそれぞれ出演する舞台の告知をするなど、活動の充実ぶりが伝わる“次のお知らせ”でファンをもてなした。






















