小関裕太&渡邊圭祐&兵頭功海&本島純政――4人で語り合う、『ハンサムライブ』とチーム・ハンサム!の絆

チーム・ハンサム!と『ハンサムライブ』の20周年

 アミューズ所属俳優による恒例のファン感謝祭『SUPER HANDSOME LIVE』(以下、『ハンサムライブ』)が今年で20周年を迎えた。平岡祐太や佐藤健、三浦春馬、賀来賢人、神木隆之介、吉沢亮など、これまで数々のスターを輩出してきた『ハンサムライブ』だが、12月27日、28日に行われる『20th Anniversary ULTRA HANDSOME LIVE 2025 "ZERO"』で一度区切りをつけることとなる。そんな今年の『ハンサムライブ』について、チーム・ハンサム!の面々はどう向き合っているのだろうか。小関裕太、渡邊圭祐、兵頭功海、本島純政に話を聞いた。(高橋梓)

20年ぶんの思いを背負ってステージに立つ

――20周年目という記念すべきタイミングで『ハンサムライブ』に出演する心境から教えてください。

渡邊圭祐(以下、渡邊):「20年も続いているのかあ」とあらためて思いますね。僕の場合、10代から『ハンサムライブ』に関わってきたわけではないのですが、素晴らしいイベントで、本当にすごいなと思っています。そこに出演できるのはとても光栄です。同窓会的に、いろいろな方々と同じ舞台に立てるのもワクワクします。

兵頭功海(以下、兵頭):僕は初めて出演させてもらったのが、2021年の『ハンサムライブ』(『UPER HANDSOME LIVE 2021 OVER THE RAINBOW』)で、今回が4回目の出演になります。『OVER THE RAINBOW』の時に一緒だったメンバーとまた共演できることが、すごく嬉しいです。久しぶりの方もいらっしゃいますからね。それに、今回は20年ぶんの思いを背負ってステージに立つことになると思うので、どんな舞台になるのかも楽しみです。ステージではまわりの人がどんなふうにやっているのかも見れるので、僕自身も楽しみながら臨もうと思っています。

本島純政(以下、本島):僕は今回2回目の出演になるのですが、ドキドキしています。20周年のタイミングで一度幕を閉じるということもあって、「やりきらなきゃ」という思いがすごく強いです。絶対に悔いの残るものにはしたくないし、出せるものを全部出して、みんなで一緒に年を越したいなと思います!

小関裕太(以下、小関):20年のなかでいろんな世代が自然とでき上がりましたよね。僕が出演し始めた世代、その前の世代、そのあとの世代と、いろんな世代に分かれつつも、みんなで『ハンサムライブ』を作ってきて今に至るんだな、と。今回は本島くんみたいに初めて一緒に出演するメンバーもいるし、昔から『ハンサムライブ』を作ってきたメンバーもいるし、僕はそのちょうどあいだの世代だし。その世代感を楽しみたいです。それに、いろんな世代が一斉に集まることで、どんな景色になるのか想像し切れない部分も多いので、化学反応が楽しみです。

――いろんな世代がいるからこその化学反応と言いますか。

小関:そうですね。最初は純粋なファン感謝祭というイベントだったものが、歌を歌うようになって、2012年には“チーム・ハンサム!”というアーティスト名でアルバムを出しました。そのアルバムを起点にライブをするようになってからは、カバー曲ではなくオリジナルソングだけになっていって。ほかにも福田雄一さんが演出をしてくださったり、鈴木おさむさんが書き下ろしてくださった物語がベースのライブになったり。感謝を届けるだけではない、チーム・ハンサム!でしか作れない『ハンサムライブ』が増えていったと思います。毎回違う形のライブをやってきましたし、出演メンバーによって思い出のあり方も違います。その違いが個性になって、面白味、うま味になってきました。今年も今年ならではのよさが出るんじゃないかなと思います。

小関裕太

――小関さんがおっしゃる通り、『ハンサムライブ』はファン感謝祭としてスタートしました。一方で、皆さんにとってそれぞれ違う意味を持つ場でもあるのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

小関:一年ってめちゃくちゃ速くて、でも振り返ってみるといろんなことが思い出せるくらい濃いんですよね。しかも、楽しいことよりも大変だったことのほうが多かったりして。それを経て成長して、年末を迎えて、また来年に向かっていく。『ハンサムライブ』はそのピリオドみたいな位置づけのように感じていて。その年の集大成でもあり、最後に成長し切る場でもあり……その年に経験した大変なことをもひっくるめて、成長した自分と自分の技量をたしかめる場になっている気がします。

渡邊:年に一回やってくるお祭りですよね。今の小関の話を受けて、後夜祭的な意味もあるのかなって思いました。準備をちゃんとして成功させなきゃいけないし、素晴らしいものを見せたいし、自分と戦いつつ、精度を高めていきたいですね。

兵頭:僕は“試練”。ファンの皆さんに感謝を伝えるには、振りがどうとか歌がどうとか言っている場合じゃないんです(笑)。かっこいい曲をかっこよくできる、面白いところは面白くできる、きれいに歌う部分はきれいに歌う。これができることは大前提。そのうえで、僕たちは感謝を伝えたり、お客さんから何かをいただいたりする。そこに行くまでがものすごく大変だなと、毎年思っています。

――なるほど。稽古はどれくらいの期間あるんですか?

兵頭:1カ月くらいですよね?

渡邊:うん。それくらいのイメージだね。

兵頭:12月にライブがあるとすると、11月末くらいから稽古が始まります。お仕事のスケジュールによっては12月に入ってからスタジオに入ることもあるくらい。で、セットリストは20曲くらいある。自分が出演しない曲を差し引いても、15曲くらいになるんですね。しかも、ドラマや映画など、俳優としての仕事も並行しながら覚えていくので、“試練”なんですよね。

本島:僕も今年はお芝居を学ぶ“資源”でありつつ、“試練”にもなりそうです。来年1月に初舞台、初主演の『ひかるが死んだ夏』があって。

小関:大変だね。それはたしかに“試練”だ。

本島:『ハンサムライブ』をやりながら、舞台の稽古にも挑戦する12月になります。

小関:舞台の本番はいつなの?

本島:1月の9日からです。

兵頭:追い込まれるねえ。

本島:そうです! 追い込まれに行きます!

全員:(笑)

本島:今、すごく不安で潰されそうで。でも、それに打ち勝った先にはめっちゃいい景色が待っているんだろうなと思っています。個人的に一昨年も頑張った年で、ぶっ倒れそうになってボロ泣きしていました。でも、今年はもっとボロ泣きしようと思っています!

渡邊圭祐(撮影=林将平)
渡邊圭祐

 

見つめる先輩たちの背中、“仲間”としての絆

――ちなみに、皆さんは『ハンサムライブ』とほかの仕事のスケジュールが丸被りしていたことはありますか? どうやって乗り越えてこられたのかな、と。

渡邊:100%被りますね。

小関:みんな被っているんじゃないですかね。

渡邊:でも、気づいたら終わっています(笑)。何がしんどいかって、ほかのお仕事との関係で、(日程が迫っているのに)『ハンサムライブ』の稽古に行けないのがしんどいんです。数日空けて久しぶりに行ったら、もう全部の振り入れが終わっていて、立ち位置の美しさを突き詰める段階に入っちゃっていたりとか。そうなると、めっちゃ肩身狭いんですよ。

本島:そうなんですね。今年は自主練をたくさんしなくちゃいけないな……。でも去年、自主練のやり方を学んだんですよ。家の近くでダンスの練習ができるところを見つけました。そこでたくさん練習して、レベルアップした本島を皆さんに見せたいです。

――本番を楽しみにしています! 『ハンサムライブ』を通してさまざまな交流があると思うのですが、これまで仲間たちと一緒に臨んできたなかで印象に残っていることはありますか?

本島:僕は千秋楽後に先輩/後輩関係なく、みんなで抱き合っている姿がすごく素敵だったことを覚えています。そういう雰囲気って、どのチームでも作れるものではないと思うんです。でも、チーム・ハンサム!はあたたかさもあり、厳しく教えてくださる優しさもあり、愛もある素敵なチームなんです。そういうチームであることが、千秋楽後の雰囲気に表れているなと感じました。

渡邊:僕は仲間たちとの何気ないやり取りが印象深いです。『ハンサムライブ』の開催が決まった時に「今年は出るの?」と連絡を取り合ったり、稽古が始まったら「今日も練習だね」と言い合ったり、本番前には「明日はかましてやろうぜ!」と気合い入れたり。そういった他愛もないやり取りを普段する機会がないので、すごく楽しいです。

兵頭:たしかに、誰が出るのかは気になりますよね。普段やらせていただいている作品で共演者の方を知るのが大切なのと同じ。なので、毎回『ハンサムライブ』が決まった時は、マネージャーさんに「誰がいるんですか?」と聞いています。

渡邊:同世代と言うと、誰になるの?

兵頭:僕、同世代ってほぼいないんですよ。(鈴木)仁くらいですね。でも、仁も年齢が1個下で、芸歴だと先輩になるんですよ。だから同期的な意味で言ったら圭祐さんですけど、年齢は全然違うし。

渡邊:チーム・ハンサム!歴で言うと、僕のほうが早いもんな。

兵頭:あとは新原(泰佑)とかになるのかな。

渡邊:泰佑はダンスうますぎ! 器用だからね、なんでもできちゃう。

兵頭:ダンスの初心者組、経験者組みたいなものもありますよね。

渡邊:そうだね。小関あたりの世代って、レッスンが“芝居+ダンス+歌”だったんですよ。僕ら3人はそういうレッスンをしていなくて、アミューズのなかでも複合的なレッスンが少なくなってきた時に入ったんです。

兵頭功海(撮影=林将平)
兵頭功海

――そうなんですね。

兵頭:芝居のレッスンも受けてないんです。だから、泰佑のすごさが余計にわかって。一緒の時期に入りましたけど、僕がやっと1曲覚えたと思ったら、彼はすでに全曲覚え終わっているんです。大袈裟じゃなくて、もはやダンスの先生なんですよ。

渡邊:僕も、泰佑に「これどうやるの?」って聞いてた。

小関:新人だったのに教えてくれるんだよね。

兵頭:心強いですよね。今ふと思い出したんですけど、いつかの『ハンサムライブ』の取材のあと、圭祐さんと小関くんと渋谷の焼き鳥屋に行きましたよね?

渡邊:行ったね。

小関:まだ事務所が渋谷にあった頃だよね。

兵頭:そうです。そういうのも『ハンサムライブ』の期間中じゃないとなかなかできないので、いい思い出ですね。

小関:僕もいろいろ思い浮かんだんですけど、今年の本島くんみたいに、いろんな仕事を同時進行でやって、究極のスケジュールのなか乗り越えている仲間たちの姿がかっこいいなと思ったことが印象深いですね。いちばんすごいなと思ったのは、水田航生さんが韓国のドラマに出演されていて、日本でのリハーサルに1、2回くらいしか参加できない年があったんです。それ以外は動画を観ながら韓国のスタジオで練習していたみたいなんですけど、会場にきたら移動を含めて全部こなしていて。あの時は驚きました。あとは、三浦春馬さん、佐藤健さん、吉沢亮さんもすごかったです。ドラマと並行していて忙しかったみたいで、ご自身で練習しつつ、(風間)由次郎さんや(平間)壮一さんがそれぞれ教えていたらしくて。なかでも、吉沢さんは特にリハーサル時間が少なかったんですよね。それでも集中力が凄まじくて、時間内に何曲もワーッと集中してやっているのを見て、衝撃を受けました。

渡邊:今の話で僕らも言い訳ができなくなったね。

本島:……困ります(笑)。でも、本当にかっこいい。僕もそういうふうになりたいです。

本島純政(撮影=林将平)
本島純政

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