HOSHIとWOOZIからの“プレゼント”――「皆さんの愛のおかげで生きてこられた」 日本ファンコンを振り返る

SEVENTEENのHOSHIとWOOZIによるスペシャルユニット・HxWが、8月6日と7日に神奈川・Kアリーナ横浜にて、ファンコンサート『HOSHI X WOOZI FAN CONCERT [WARNING] - JAPAN』を開催した。日本で初開催となるHxWのコンサートは、2日間で約4万人を動員。ふたりの素顔に迫る映像とトークをはじめ、それぞれ魅力の異なるソロ楽曲のパフォーマンス、ファンのリクエストに応えながらSEVENTEENの楽曲も披露したユニットとしてのステージなど、HxWからCARAT(ファンの呼称)に贈るプレゼントのような約3時間だった。本稿では、初日の模様を振り返りたい。
今回のコンサートでは、ステージセットが“芸術”や“ギャラリー”をコンセプトに作り上げられていた。会場に入るとまず目に入ってきたのが、メインスクリーンに写るHOSHIとWOOZIの写真だ。白い美術館のような場所で、ふたりは黒い衣装をまとって目を閉じている。その写真を眺めながら、優雅なクラシック音楽を聴いて待っていると、開演時間を迎え、会場は暗転。そして、メインスクリーンの写真が動き出し、HOSHIとWOOZIがお互いを見つめ合う。照明が赤色に切り替わると、サイレンの音が響き、ステージ下部からHOSHIとWOOZIが登場した。ふたりがライトアップされたのち、ステージ端から火花が吹き上がり、大歓声のなかで「Bring It」が始まった。
HOSHIの力強い歌で、観客の視線は一気にステージ中央へ。サングラスをつけたWOOZIが声を響かせると、再び大歓声が沸き起こる。赤と白のステージライトのなかで繰り広げられるふたりのパフォーマンスは圧巻。続けて、彼らが客席通路に降り立つと「96ers」を披露し、CARATに最も近い距離でふたりの音楽を響かせた。
2曲を披露し終えると、トークセッションへ。HOSHIが「久しぶりだね! 横浜、元気? 会いたかったです!」と話し始める。彼は続けて、「雪が降ろうが、雨が降ろうが、天気が寒かろうが、暑かろうが(公演に駆けつけてくれる)CARATの愛は何にも代えがたい」としみじみと口にする。
その後、MCとして古家正亨が登壇。古家の司会進行で、SEVENTEENのJUNやスタッフが普段のふたりの様子に言及した映像も交えながら、HOSHIとWOOZIの素顔に迫るトークが繰り広げられていく。エネルギッシュで活動的なHOSHIと、物静かでインドア派なWOOZI。対照的な性格のふたりだが、感情が顔に出やすかったり、メンバーやスタッフへの深い思いやりがあったりと、共通点もあることがJUNやスタッフの証言から明かされていく。

どの話もふたりらしさが浮かび上がっており、とても興味深かったのだが、特に印象的だったのが仲間への気遣いや思いやりに関するエピソード。JUNは、WOOZIについて「僕にたくさん自信を持たせてくれる人」と語ると、ソロ楽曲をリリースする際に「流行している曲じゃなくて、君にいちばん似合う曲にしなよ」とアドバイスをもらったことを明かす。WOOZIはその話に「うちのチームのメンバーは、僕があれこれ言わなくてもちゃんとできている」と謙遜していたが、高いプロデュース力を持つWOOZIから「必要ならいつでも声をかけて。手伝うから」という言葉をもらったJUNが、ソロ活動を前にしてどれほど心強かったか、想像に難くない。
また、HOSHIはスタッフに対して差し入れをすることが多いのだという。HOSHIはその理由について、「アイドルが活動する時、本当に大勢のスタッフが動いてくれます。歌手だけがうまくやればいいわけではないと感じるので、一生懸命頑張ってくれているスタッフさんへの感謝の気持ちから差し入れをしている」と語る。ファンコンサートの制作に携わったスタッフへの感謝と、CARATへの感謝の言葉も添えた。
そんなふたりだからこそ、メンバーやスタッフに愛されていることが映像から伝わってくる。スタッフがHOSHIに対して「自分を愛する姿が素敵だから変わらないでいて」「今の情熱を変わらずに持っていてほしい」という言葉を送ったり、WOOZIに対して「(常飲している)コーラを控えて」と健康を心配したり、彼らを支える周囲の人たちからのあたたかな言葉が続いた。そして、JUNも「WOOZIさんには、いろんな趣味を持ってほしい。これからはプライベートも楽しんで」「HOSHIさんには、たくさん休んでほしい」「ふたりとも健康に気をつけて幸せでいてほしい」と愛のある言葉を紡いだ。
トークセッションを終えると、HOSHIの「今からコンサートです!」という言葉を合図にパフォーマンスパートが再開。まずは真っ黒な衣装に身を包んだHOSHIがひとりでステージに立ち、「Damage (HOSHI Solo) (feat. Timbaland)」を披露して、洗練されたダンサブルなサウンドのなかで、色気を感じさせるクールなダンスを繰り広げる。続いて「Touch」で魅せると、「今までお見せできていなかった楽曲をお見せしようと思います」と、バンドによる生演奏であることを活かして、ファンの声に応えた即席のパフォーマンスを展開。2023年に発表した「STAY」や、今年の誕生日当日に公開した自作曲「I Want You Back」などの一部を披露すると、HOSHIは会場全体を見渡して満足そうな表情を浮かべる。そして、「みなさんのおかげで幸せです」「次の曲がソロステージ最後の曲です」と語り、「Spider」をパフォーマンス。ダークな雰囲気の漂うダンサブルな楽曲のなかで、複雑な構成のダンスをダンサーとともに作り上げ、都会的な魅力の溢れたステージを終えた。























